WEB開発しようと考えた場合、「自社開発する」か「外注する」かを選ばなければなりません。

自社開発は専門的な知識やノウハウ、人的リソースが必要になります。
対して外注の場合、自社のリソースは一切かからず、依頼する費用さえあればWEB開発が可能です。

ただ、外注しようと思っても、どのような内容を外注できるのか、依頼するときはどのような流れで進めていくのか、どんな外注先を探せばいいのかなど、不安に思う点が多いはずです。

そこで本記事では、外注できるWEB開発の種類や特徴、自社に適した外注先を選ぶ際のポイントなどを解説します。
無駄な時間や費用をかけないよう、外注する前に予備知識を蓄えておきましょう。

WEB開発を外注するときに依頼できる内容

web開発 外注

まずは、WEB開発の外注ではどんなことが依頼できるのかを紹介します。
主に外注できる内容は、以下の3つです。

・ECサイトの構築
・口コミサイトの構築
・掲示板の構築

ECサイトの構築

ECサイトはWEB開発が可能です。
代表的なECサイトとしては、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどがあります。

オンライン上で商品の売買ができるECサイトは、自社の売上を上げていくために重要な手段です。
実店舗を構えるだけでは届けられないユーザーにも情報を届け、自社商品・サービスを販売できるため、ECサイトを導入する企業は増加しています。

企業の利益としては、商品の売上や広告収入などが多いです。

ECサイトは以下の6つの機能で構成されており、すべての機能が互いに連携することによって、ECサイトとして機能します。

機能①商品系
①-1:商品管理機能
商品情報を登録したり編集したりする機能で、サイト上に表示される商品名や価格、画像などを管理します。

①-2:在庫管理機能
販売できる商品数を管理し、販売や仕入れをした際も在庫を正しく把握しておくための機能になります。

機能②会員系
②-1:顧客管理機能
商品購入した顧客や会員登録済みの顧客情報を管理する機能になります。

②-2:メール配信機能
注文完了時や発送完了時にメールを送信したり、会員へのメールマガジンを配信したりできる機能になります。

②-3:問い合わせ管理機能
問い合わせフォームや電話などの問い合わせに必要なことを管理する機能になります。

機能③注文系
③-1:注文管理機能
注文された商品の数量や金額などの情報を管理するための機能になります。

③-2:出荷管理機能
商品を出荷するために必要な配送先の情報を管理する機能になります。

③-3:決済管理機能
銀行振込やクレジットカードなど、顧客が選んだ決済方法を管理・連携するための機能にないrます。

機能④デザイン系
既存デザインの新規ページを追加したり、更新するための機能になります。
WordpressなどのCMS(Contents Management System)を利用することで、簡単にサイト管理・更新できます。

機能⑤販促系
キャンペーンやクーポン発行など、ユーザーへの販促促進をする機能になります。
個人それぞれにおすすめ商品を紹介するレコメンド機能も該当します。

機能⑥分析系
どんな商品が売れているのか、どんなページが最も閲覧されているのか、どのデバイスが使用されているのか、などを確認できる機能になります。
Googleアナリティクスを利用する方法もありますが、分析機能が元々備わっているシステムがあると分析が簡単です。

口コミサイトの構築

口コミサイトもWEB開発できます。

口コミサイトとは、利用者が商品・サービスなどを検索し、その内容に関連した口コミを閲覧・投稿できるサイトのことです。
利用者の実際の声を確認し、その商品・サービスを購入するかどうかの判断判断になるため、多くの利用者がいます。

Amazonや楽天市場などのECサイトにも、商品・サービスごとに口コミ投稿欄がありますが、口コミサイトはそのニッチ版と言えます。
飲食系や美容系、医療系など、特定のジャンルに絞った口コミサイトが多くあるのが特徴です。

実装する機能は、口コミサイトのジャンルや開発規模によって大きく変わります。
各ジャンルごとに代表的なサイトを1つずつ紹介します。

・食べログ(飲食店)
食べログは飲食店の口コミサイトのなかでも大規模な方で、来店した人が口コミサイト内にお店の評価を投稿し、飲食店を探している人がお店を決める判断材料にします。
お店側は広告効果があり、お客さん側は無料でお店の評価を知ることが可能です。

収益モデルは、「店舗課金」「ユーザー課金」「サイト内広告」の3つから成り立っています。
その中でも多くの割合を占めるのは「店舗課金」です。

・@コスメ(美容)
@コスメは美容系の口コミサイトのなかでは最大手で、口コミだけでなく、女性利用者の知りたい情報が多く掲載されています。
たとえば、美容に関するQ&Aや美容商品のランキングなどもあります。

収益モデルは、「化粧品メーカーを対象としたサイト内広告」「ユーザー課金」「マーケティング支援」の3つから成り立っています。
マーケティング支援とは、口コミを分析して、企業戦略に役立つようまとめた資料を、メーカーに有料で販売することです。

・Caloo(医療)
Calooは全国の病院の口コミを掲載したサイトで、院内の雰囲気から医師・看護師の人柄などの有益な情報が多く掲載されています。
利便性が高いため、多数の利用者がいます。

収益モデルは、「サイト内広告」「有料会員サービス」の2つから成り立っています。
利用者に関しては、口コミを書き込むことでポイントがもらえ、そのポイントとamazonギフト券が交換可能です。

・カイシャ(企業)
カイシャは企業の口コミサイトで、利用者は働いた経験のある企業の平均年収や残業時間などを投稿できます。
その企業情報を転職希望者が見て、転職活動の参考にしています。

収益モデルは、「求人媒体への送客」で成り立っています。
求人媒体への送客とは、サイト利用者をリンクから外部転職サイトに流入させることによって、転職サイト側から報酬をもらうことです。

・マンションノート(不動産)
マンションノートは、マンションの口コミを投稿・閲覧できるサイトで、金額や築年数だけでなく、実際に住んでいる人の感想も見れます
マンションを選ぶ際に多く利用されています。

収益モデルは、「問い合わせ課金」「アドセンスのクリック課金」の2つから成り立っています。
アドセンスのクリック課金とは、サイト内に掲載した広告がクリックされた分だけ報酬をもらえる仕組みです。

掲示板の構築

掲示板もWEB開発で構築できます。

掲示板とは、利用者がコメントを残せたり閲覧したりするWEBサイトです。
有名な掲示板としては、5ちゃんねる(2ちゃんねる)や発言小町、ガールズちゃんねるなどがあります。

掲示板のなかでも無料で利用できるサイトと、会員制のサイトがあり、それぞれの形態でメリット・デメリットがあります。
会員制の大きな特徴としては、掲示板内の荒らしを減らすことができ、長期的な運用を実現しやすいことです。

会員制の掲示板には、以下のような機能が必要になります。

・投稿:利用者が記事を投稿できる機能
・投稿承認:サイト管理者が投稿された記事を承認するかどうか決められる機能
・いいね:投稿された記事に利用者が「いいね」を押せる機能
・表示期間:投稿された記事を掲載する期限を決められる機能
・トピック:興味あるトピックをフォローでき、マイページに表示される機能
・カテゴリ:投稿した記事をジャンル分けする機能

掲示板を運用する上での注意点は、サーバー容量を考えておくことです。
一度に多くのアクセスが集まる場合、その負荷に耐え得る処理能力が必要になります。

小規模の掲示板であれば問題ありませんが、大規模の掲示板を制作する場合、無料のレンタルサーバーでは対応できない可能性があります。
アクセスに耐えられなくなり、エラーでサイトが利用できなくならないように、利用した容量分に合わせて自動でプランが切り替わるようなサーバーがおすすめです。

また、セキュリティ管理にも細心の注意を払わなければいけません。
特に、会員制掲示板を制作する場合、登録する際に取得する個人情報の管理が重要になります。

無料ツールを利用したサイト構築は、セキュリティ対策があまい場合があります。
Wordpressもサイバー攻撃を受けやすいため、利用する場合は注意しましょう。

掲示板を制作するツールとして、3つの代表的なツールを紹介します。

掲示板ツール1:phpBB
phpBBは、日本語対応しており、日本人向けのサポートサイトもあります。
ただ、アップデートの手順が面倒だったり、動作が重くなりやすいです。

掲示板ツール2:MyBB
phpBBは、会員制の掲示板としてはphpBBに次ぐシェアを誇り、コミュニティ活動も活発に行われています。
ただ、英語ツールのため、日本語に対応した情報は少ないです。

掲示板ツール3:Vanilla
Vanillaはテーマのバリエーションが多いことで有名です。
海外で主に利用されているため、日本での利用者は少ない特徴があります。

▶︎他にWEB開発の依頼ができる内容はこちら。

WEB開発を外注するときの契約方法

web開発 外注

WEB開発を外注する場合、契約方法には「請負契約」と「準委任契約」の2種類があります。
どちらの契約にすべきかは外注する内容によって異なるため、それぞれの特徴を理解して、どちらが自社に適しているのか判断しましょう。

請負契約

請負契約とは、発注した内容を受注者が納品することを保証し、納品物に対して報酬が発生する契約になります。
つまり、業務にかかった工数や作業時間は関係なく、成果物によって報酬が決まる形式です。

請負契約の場合、成果物を完成させることが受注者の義務であるため、もし指定の期間内に完成できなかったら、債務不履行責任が発生します。
そうなると、発注者は受注者に損害賠償請求することが可能です。

また、納品された成果物の品質や数量に不備があった場合、受注者が責任を負います(契約不適合責任)。
そのため、発注者は受注者に、成果物の修正や足りない分の追加納品、損害賠償請求などをが可能です。

契約解除のタイミングは、成果物が完成するまでであれば、発注者のタイミングで解除できます。
ただ、発注者は受注者に損害賠償をしなければいけません。

請負契約のメリットは、管理コストが少ないことです。
契約が成立した後は納品を待つだけのため、マネジメントコストを抑えることができます。

さらに、作業にかかった時間や工数に対しては報酬を支払う必要がないため、追加料金がかかる可能性が低いこともメリットの1つです。

請負契約のデメリットは、一度発注してしまうと変更が難しいことです。
契約時に間違った発注をしてしまうと、想定してたものとは違う成果物が納品されてしまいます。

そのため、事前にどんな成果物にするのかを明確に定めておくことが大切です。

また、具体的な制作プロセスが確認できないため、WEB開発のノウハウが社内に蓄積されづらいと言うデメリットもあります。

このような特徴がある請負契約のため、実現したい成果物が明確に決まっていたり、納期が決まっている場合が請負契約は向いています。
一般的には、WEB開発のほとんどは請負契約で進められています。

「〇日までに〇〇のサイトを完成させたい」と決まっているのであれば、請負契約を選びましょう。

準委任契約

準委任契約とは、発注した内容を受注者が実行することで、納品物は求められません
具体的に言うと、日々の修正や追加などの運用を依頼するときの契約方法になります。

細かく分けると、準委任契約には「履行割合型」と「成果完成型」の2つがあります。

履行割合型とは、作業した時間や工数を基準に報酬額が決まる形式です。
発注した業務が成功したのかどうかは考えません。

成果完成型は、発注者が得られる成果に対して報酬額が決まる形式です。
ただ成果物を完成させる義務はなく、報酬は成果物を引き渡すときに発生します。

準委任契約は完成義務はないですが、善管注意義務があります。
善管注意義務とは、受注者の能力や地位などから一般的に期待される注意を受けて、業務を実行する義務です。
義務が果たされない場合、発注者は受注者に損害賠償請求ができます。

契約解除のタイミングは、発注者と受注者どちらであっても、いつでも契約解除できます。
ただ、相手にとって不利になってしまう場合は、解除した側は相手へ損害賠償しなければいけません。

準委任契約のメリットは、報酬の支払いが作業の工数や得られた成果によるため、契約後に実現したい成果物を変更したい場合でも、柔軟に対応できることです。
成果物に対して報酬が支払われる請負契約の場合、契約し直さないといけません。

準委任契約のデメリットとしては、成果が得られない場合も報酬を支払う可能性があることです。
履行割合肩は作業の工数によって報酬が決まるため、成果が得られなかった場合も費用は発生します。

このような特徴がある準委任契約のため、成果物が決まっていなかったり、目的が途中で変更になる可能性がある場合は準委任契約が向いています。
準委任契約は成果物の完成義務がないため、明確な納期が決まっていない案件には向いていません。

ただ、準委任契約でも発注内容は契約時、具体的に伝える必要があるため、何を発注するのかは事前に明確にしておくことが大切です。

▶︎WEB開発の詳しい依頼方法はこちらで解説しています。

WEB開発を外注依頼する際のメリット

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WEB開発を外注しようと考えている方の中には、「外注するメリットは何なのか」「自社で開発した方が良いのではないか」などと疑問に思うでしょう。

そんな悩みを抱える方のために、ここではWEB開発を外注するメリットをお伝えします。
メリットは主に以下の3つです。

・必要経費などが明確化できる
・社内のスリム化が進められる
・不具合にも迅速に対応してもらえる

必要経費などが明確化できる

外注化メリットの1つ目は、必要経費が明確になることです。

WEB開発を外注依頼する際は、必ず最初に見積もりを行います。
見積もりでWEB開発に必要な各工程や工数などの詳細を含め、必要な費用も決まるため、最初の段階で開発コストは大体わかるのです。

追加や修正を求める場合は、別途費用がかかる場合もありますが、最初に提示された見積もり金額を超えることはほぼありません
不具合が発生した場合でも、一定期間は依頼先の会社が無料で修正することもあります。

また、納期も見積もり時点で決まっているため、納期の遅延も心配する必要がありません。

社内のスリム化が進められる

外注化メリットの2つ目は、人件費を削減できることです。

通常、WEB開発を行う場合は5人以上で行う場合が多いのですが、多くの企業は社内にWEB開発ができるエンジニアを確保できていません。
自社でWEB開発しようとすると、ほとんどの企業がエンジニアを増やす必要があるのですが、その場合は人を雇う資金も必要になってきます。

人件費が会社の利益をかなり圧迫してしまうことはわかるはずです。
さらに、エンジニアによって持っているスキルレベルが異なるため、納品までどのくらいの工数が必要なのかわかりません。

もしエンジニアを採用したとしても、成果物が完成した後どうするのかが問題になります。
エンジニアのやる仕事があれば良いですが、仕事がない場合は人件費のみが無くなっていくだけです。

対して、外注すれば人件費やその他のコストも抑えることができる上、社内のスリム化を可能にします。
高度な専門知識を持った人材や納期を管理・マネジメントする人材がいない企業にとっては、外注するメリットは非常に大きいです。

不具合にも迅速に対応してもらえる

外注化メリットの3つ目は、不具合対応も素早くできることです。

納期通りに成果物が完成したとします。その成果物が正常に動く可能性も高くありません。
実際に使用してみると、何かしらのエラーが起きたり、バグが見つかることも多くあります。

もし何かしらの問題を発見した場合は、外注の依頼先が責任を負う必要があります。
これは「契約不適合責任」という民法によって決まっています。

契約不適合責任によって、依頼先に責任追求する方法は以下の3つです。

・代金減額請求
依頼先が不具合を修正しない、もしくは修正できない場合、不具合の重症度によって費用の減額を請求できます。

・履行の追完請求
依頼先は不具合があった場合は必ず修正して、発注者が希望する成果物を納品しないといけません

・損害賠償請求
成果物が不具合によって機能しなかったり、自社で不具合を修正した場合、依頼先に損害賠償請求ができます
もし別の業者に修正依頼した場合は、その費用も請求可能です。

注意点は、契約不適合責任が適用できる期間は1年間ということです。
この1年は、「納品されてから1年」ではなく、「不具合が発見されてから1年」という意味になります。

WEB開発を外注依頼する際のデメリット

web開発 外注

WEB開発を外注するメリットはたくさんありましたが、デメリットもあります。
以下2つのデメリットもしっかり理解しておきましょう。

・社内にノウハウが蓄積されない
・業者によって費用が異なる

メリットとデメリットの両方を把握してから、WEB開発を外注するか判断してください。

社内にノウハウが蓄積されない

外注化デメリットの1つ目は、社内にWEB開発のノウハウが貯まらないことです。

外注した場合、WEB開発がどのような工程でどんなスキルを用いて作業しているのかわかりづらいため、社内に知識やノウハウが貯まりません。
依頼先に任せて、方法はブラックボックス化しているため、社内の内製化は非常に難しいと考えた方が良いでしょう。

ただ、日本を含めた世界ではアウトソーシングが主流になっているため、社内でもアウトソーシングを押し進めるのであれば、外注したことによる影響も少ないはずです。
内製化をせずとも、アウトソーシングのみで成功している企業はたくさんあります。

業者によって費用が異なる

外注化デメリットの2つ目は、依頼会社によって費用がバラバラであることです。

WEB開発を依頼する業者によって、求められる初期費用が異なる上、変更などの追加料金も違います。
さらに、情報共有するための時間がかかるため、コミュニケーションコストもかかってしまいます。

依頼会社によって、スケジュールも工数もプロジェクトに関わる人数も実績も異なるため、ピンキリがあります。

そのため、事前に見積もりで金額設定について理解しておきましょう。
詳細に費用を説明していて、自社の予算に合う依頼会社を選ぶようにしてください。

WEB開発を外注依頼するときのポイント

web開発 外注

WEB開発を外注するからといって、すべてを丸投げしてはいけません。
自社でも進捗を確認しておくことが大切になります。

今どの工程をやっているのか、スケジュール通りに進んでいるのかなどがわからない状態は危険です。
依頼先の担当者と日々連絡を取り合って、進捗報告を確認してください。

WEB開発の外注と言っても、あくまで自社と依頼先の2社で1つのWEB開発を行っている認識でいることが重要です。
その前提をおさえつつ、次の2つのポイントを意識して外注依頼しましょう。

・依頼をするときは目的を明確化する
・短期的に成果が出るものではないと理解する

依頼をするときは目的を明確化する

外注先は自社がどんなWEB開発をしたいのか理解していません。
「こんなものを作りたい」とざっくりした内容を伝えたところで、外注先を困らせるだけです。

外注依頼する前に、具体的な目的や求めている機能、予算、工数、納期などを考えておき、外注先にも詳細に伝えておかないといけません
特に、WEB開発の目的を明確にしておくことが大切です。

多少手間がかかってしまいますが、RFPを作成しておくと、外注先と最初からスムーズな意思疎通ができます。
RFP(Request for Proposal)とは、発注側が受注側に依頼する際に提出する提案依頼書です。

RFPに決まったフォーマットはないですが、最低限記載しておきたい項目は以下になります。

・プロジェクト概要
・WEB開発を行う目的
・現状の自社の問題点
・要望(必要な機能)
・予算
・スケジュール(納期)

RFPがあることによって、外注先との共通認識ができ、WEB開発を円滑に進めることが可能です。
発注側が何を望んでいるのかを事前に理解できていれば、受注側はより質の高い提案ができます。

また、プロジェクト進行中のトラブルも未然に防げます。
事前の条件提示が曖昧だと、後々大きなトラブルへ発展してしまう場合もあるため、口頭ではなく書面でしっかり条件提示しておきましょう。

短期的に成果が出るものではないと理解する

納品された成果物を利用しても、すぐ成果が出るわけではありません。
外注依頼をしてWEB開発してもらっても、短期的な施策になるとは限らないのです。

WEB開発は多額の費用をかけて行う、ビジネス展開のための重要なプロジェクトなはずです。
そのため、現在ではなく3年、5年後の将来を見越して進めてください。

早ければ、半年から1年程度で成果が出る場合もありますが、長期的な運用を考えておきましょう

WEB開発の外注先を選ぶ方法

web開発 外注

WEB開発を外注することが決まったら、次は外注先をどのように選べばいいのかを知る必要があります。
WEB開発業者は数多くあり、同じようなサービス内容を提供している企業もたくさんあるため、なかなか決められないでしょう。

ここでは、外注先を選ぶ方法を紹介します。
以下の2つの基準を考慮して、外注先を比較してみてください。

・自社で対応する業者
・こまめに進捗確認してくれる業者

自社で対応する業者

WEB開発業者のなかには、開発を下請けに任せているところもたくさんあります
発注側とやりとりを行うのは元請けの業者で、設計やディレクションは元請け会社で行い、実際の開発は別の会社に依頼していることがあるのです。

元請け会社から依頼を受ける会社は下請け会社と言いますが、この下請け会社は1社だけとは限りません。
下請け会社の下にも、その下請け会社がある場合もあります。

下請けが多くなってしまうと、情報伝達の過程で発注側の意図と異なって伝わることもあるため、成果物の品質が落ちる可能性は高くなります。
さらに納期が大幅に遅れてしまうこともゼロではありません。

下請けに開発を任せているWEB開発業者は信用できないため、100%自社で開発してくれる業者を選ぶと良いです。
また、アフターサービスもしっかり対応してくれる会社であることも大切になります。

こまめに進捗確認してくれる業者

WEB開発の外注では、納期や進捗確認などの細かい調整が求められるため、適切なコミュニケーションをとってくれる業者を積極的に選びましょう。

契約後のWEB開発期間中は、外注先からの連絡が無くなりがちです。
チャットツールで連絡を取り合う際、発注側から質問しても返信に数日かかることもあります。

外注先のコミュニケーション力が低いと、発注側の意図を正確に把握することができず、ズレた認識のままプロジェクトを開始してしまう可能性があります。

WEB開発後の運用・保守も依頼するのであれば、外注先との信頼関係も大切です。
コミュニケーションスキルがあり、連絡を定期的に行ってくれる業者を選ぶようにしましょう。 

▶︎WEB開発の外注先を選ぶ方法は、こちらでも詳しく解説しています。

WEB開発でトラブルに発展しやすい要因

web開発 外注

WEB開発にトラブルは付きものですが、できれば何の問題もなくプロジェクト完遂したいですよね。
そこで、トラブルに発展しやすい要因を紹介します。

トラブルに発展しやすい要因がわかれば、事前に対策することができます。
ここでは、特に事例の多い要因を2つ解説します。

・予定より納品が遅かった
・開発費が高くついた

予定より納品が遅かった

1つ目の要因は、事前に決めていた納期より遅れてしまうことです。

WEB開発の着手前に、外注先とスケジュールや納期を決めますが、開発内容や不慮の事態が起きて、納期に間に合わなくなることもあります。
そのため、発注側は事前に依頼内容を共有しておかないといけません。

WEB開発の目的や現状の課題、どんな環境を実現したいのかなど、詳細な情報を書面に記しておきましょう
この時点で曖昧な部分があると、外注先と認識のずれが起きてしまうため、注意が必要です。

納期に関しては、現実的であるかどうかも確認しましょう。
予算や外注先のリソースを考慮した上でスケジュール設定をし、日々の進捗管理を行っていれば、納品遅れを予防できるはずです。

開発費が高くついた

外注依頼する内容によっては、当初の予定より開発費が高くなってしまうことが多くあります。
これがトラブルに発展しやすい要因の2つ目です。

開発費が増えてしまうと、予算の関係上、途中で開発を断念しないといけない状況にもなり得ます。
成果物を完成させるためにも、予算が限られているのであれば、無茶な要望を提示しないことです。

予算に余裕があった場合も、外注先が無駄に使う可能性があるため、工数や機能に適した費用かどうかを確認してください。
事前のすり合わせが曖昧な状態だと、無駄な費用が増えたり、追加料金を請求される可能性もあります。

事前に見積もりの内訳を提示してもらい、追加や変更が必要な場合は事前に追加費用についても確認しておきましょう。

WEB開発の外注まとめ

web開発 外注

WEB開発を外注する際は、自社が望むものを実現してくれる会社を選ばなければいけません。
そのために、見積もり段階から目的や依頼内容の詳細を明確にしておきましょう。

本記事で、信頼できる外注先を見つける方法や確認すべきポイント、未然にトラブルを回避するコツを解説しましたので、外注する前に必ず頭に入れておいてください。

WEB開発する内容によっては、開発期間が1年以上かかり、費用も高額になることもあります。
そのため、外注先を選定する際はしっかり社内で話し合って決めなければいけません。

信頼できる外注先と契約できれば、今後の事業に大きな成長が見込めるでしょう。

この記事の監修者

星野 和大



1993年生まれ。千葉県柏市出身。
早稲田大学社会科学部社会科学科卒業IQ140overのギフテッド。

学生時代より東証プライム上場企業にてオウンドメディアの構築〜運営に携わり、卒業後は転職メディアを立ち上げ、売却。

WEB系スタートアップの創業メンバーとして、女性向けオウンドメディアのマネタイズを担当し、半年で月商ゼロから約3000万円までグロース。

現在は起業し、クライアントのオウンドメディア構築を担当し、直近では美容クリニックのオウンドメディアを新規ドメインで立ち上げて4ヶ月でデイリーPVを35→4035までグロースさせ、月間検索ボリューム24000のキーワードで3位を取得し、収益化を達成。

他に、LPのディレクションやセールスライティング、年商700億円ほどの東証プライム上場企業のマーケティングアドバイザーも務める。