WEB開発する上で重要になってくるのが、アプリやソフトの開発環境をどうするかです。
開発環境を何にするかによって、生産性の向上や作業ミスを減らし、スムーズにWEB開発を行えるようになります。

ただ、アプリやソフトは数多くあるため、どれを使ったらいいのか迷ってしまうはずです。

そこで本記事では、自社に合ったソフトやアプリの選び方や選ぶ際のポイント、注意点を解説します。
現在のWEB担当者の方やこれからWEB開発を行おうとしている方は、必見です。

また、WEB開発をゼロから行う際の流れも詳しく解説しているため、どのようにWEB開発できるのかイメージもできるでしょう。

WEB開発におけるソフトやアプリの重要性

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WEB開発とは、WEBソフトウェアやWEBアプリケーション、WEBシステムなどの開発を行うことを言います。

現在、WEB上にて低コストで利便性高く利用できるWEBソフトやアプリは、多くの企業で導入しています。
自社に開発環境を整えているのはほとんどなく、WEB開発は外注することが多いです。

そんなWEB開発は企業にとってどのくらい重要なのか、最初にお伝えします。
WEB開発のメリットは大きく分けると、2つです。

・開発コードが自動で構築される
・記述が間違っている部分を教えてくれる

開発コードが自動で構築される

WEBソフトやアプリを開発する場合、開発環境をどうするかがとても重要になります。

たとえば、HTMLやCSSのみであれば、メモのような簡易的なエディタでも開発可能です。
ただ、高機能なエディタをインストールしておけば、コードが自動で組み立てられます

コードを記述する必要はないため、工数負担を軽減させるきっかけになります。
エンジニアの負担も軽くなるため、他の重要な仕事に時間をかけることが可能です。

開発コストが少なくなり、運用・メンテナンスも楽になります。

記述が間違っている部分を教えてくれる

高機能なエディタは自動で組み立てするだけでなく、コードの記述間違いを自動で検出してくれます。
間違った状態だと、エラーが生じるようになっている仕様です。

記述の間違っている箇所を教えてくれることで、実行後のミスが減り、業務効率を上げることができます。

ただ、より高度な開発になると、専用の環境を用意しないとデバックができない場合もあります。
生産性を上げるためにも、自社の目的にあった開発環境を用意することが大切です。

WEB開発に利用できるソフトやアプリを選ぶポイント

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WEB開発をする際、重要になってくるのがアプリやソフトなどの『開発環境』はどうするかです。
最初の開発環境選びを間違えてしまうと、後々エラーが発生して開発が止まってしまったり、最終的に開発できなかったりする可能性があります。

そんな失敗を防ぐために、ここではアプリやソフトなどの開発環境を選ぶ際のポイントをお伝えします。
全部で3つあるため、すべて理解しておきましょう。

・機能性で選ぶ
・費用の観点から選ぶ
・目的で選ぶ

機能性で選ぶ

1つ目は、機能性を確認することです。

アプリやソフトによって備わっている機能が異なります。
そのため、自社に適したアプリやソフトを選ぶことが大切です。

たとえば、「統合開発環境(IDE)」はデバッガやコンパイラなどの機能が備わっていますが、「エディタ」の場合はそのような機能はありません。

統合開発環境は、デフォルトで高機能のものが多く備わっていて、用途も幅広いため、さまざまな開発に向いています。
ただ、動作は少し重いです。

対して、エディタに備わっている機能は最小限で、目的に合わせて機能を拡張できるようになっていることが多いです。
動作は軽いため、HTMLやCSSなどのフロントエンド開発に向いています。

このように、それぞれの開発環境は特徴が異なるため、自社が必要とする機能を把握した上でアプリやソフトを選びましょう。
マッチしていないアプリやソフトを購入しても、望んだ結果が得られない可能性は大です。

費用の観点から選ぶ

2つ目は、費用の観点から判断していきます。

WEB開発で用いられるアプリやソフトは、基本的に無料で利用できるものが多いですが、一部有料のものもあります。
有料のアプリやソフトの場合、初期費用のみかかるものや、初期費用はかからないけど月額費用がかかるものがあったり、価格設定もさまざまです。

さらに、有料の場合は提供元の企業のサポートを受けられる場合が多いため、開発していく中で出てきた疑問点などを質問しながらWEB開発を進められます。
機能性も無料のアプリやソフトより豊富であるため、諸々比較してみると、無料よりも有料の方が好ましいです。

また、費用だけではなく、機能性とあわせて確認すると、自社にピッタリなアプリやソフトが見つかるはずです。

目的で選ぶ

3つ目が、WEB開発する目的によってアプリやソフトを選ぶ方法です。

アプリやソフトはたくさんの種類があるため、何の基準も持たずに選ぼうとすると絞りきれません。
そこで、目的とするOSを踏まえて、自社に最適なアプリやソフトを選びます。

たとえば、iOSやandroidなどのスマホ向けWEB開発をするのであれば、「JointApps」のようなスマホに適切な開発環境を選ぶべきです。

アプリやソフトごとに開発できるものが異なるため、あらかじめ開発できるものを把握しておきましょう。
導入後に「自分の欲しいWEB開発ができない」とならないよう、慎重にアプリやソフトを選んでください。

▶︎WEB開発の外注先選びで失敗しないためには?

ソフトやアプリを使ってWEB開発するときの流れ

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WEB開発を行う際、いくつものステップを踏んで進めていきます。
どのステップも重要であり、なくてはならない工程です。

WEB開発を行っていくのであれば、必ずこれから解説する手順を把握しておきましょう。

WEB開発の流れは、以下7つの工程に分かれます。

・要件定義書を作成する
・構造設計や画面設計の実施
・デザイン設計の実施
・必要なソフトやアプリを選定・導入
・コーディングやCMSシステムの導入
・WEBサイトの公開
・動作テスト

それぞれの内容を詳しく解説していきます。

要件定義書を作成する

まず最初に、どんな目的でWEB開発を行うのかを明確にしておきます。

WEB開発に必要な要件をはっきりさせておき、WEB開発の目的や考えなどをクライアントにも伝えることで、共通認識として理解してもらうことが可能です。
優先事項がわかるため、WEB開発もスムーズに進みます。

また、WEB開発を依頼する際は要件定義書が必要になります。
要件定義書とは、システム開発を行う際に開発会社が依頼の要件をまとめ、発注会社に提出する書類のことです。

要件定義書を作る主な目的としては、成果物の完成イメージのズレを避けるためにあります。
基本的には、発注会社が依頼会社にヒアリングして、合意した内容を記載していきます。

要件定義書があることで、クライアントとの認識のズレが防止でき、円滑に業務が進められるはずです。

構造設計や画面設計の実施

要件定義書が作成できたら、次はWEBサイトの構造設計や画面設計などのサイト設計を行っていきます。
サイト設計をする目的は、WEBサイト内でユーザーが目的の行動をしやすいようにすることです。

主にサイト設計でやることは、「サイトマップ」と「ワイヤーフレーム」の作成になります。

サイトマップとは、WEBサイト全体のページ構成をまとめたものです。
WEBサイトを訪れるユーザーの視点になって、ユーザーが欲しい情報をすぐ見つけられるように、わかりやすく情報を整理しておく(階層化する)ことが重要になってきます。

ワイヤーフレームとは、WEBサイト画面の設計図のことです。
WEBサイトを作成する前に、「何を」「どこに」「どのように」配置するのかを明らかにすることで、スムーズにサイト制作ができます。

また、ワイヤーフレームでは色や画像などの装飾にこだわる必要はありません。
まずは枠組みを作っておき、チーム内やクライアントで共通認識を持てるようにすることが大切です。

サイトマップとワイヤーフレームを作成することで、WEBサイト全体がどんな構造でどんなコンテンツがあるのかわかりやすくなります。
顧客が見やすい構造と画面レイアウトにしましょう。

デザイン設計の実施

構造設計や画面設計などのサイト設計を行い、WEBサイト全体の構造と画面レイアウトが決まった後に、デザインの設計を行います。
デザイン設計では、ワイヤーフレームをベースにし、要件定義書で決定した目的を踏まえて、WEBサイトのカラーや雰囲気を決めます。

色は基本的に、メインカラーとアクセントカラーの2色を決めましょう。
最初に色を決めておくことで、その後もサイト全体で統一できるため、世界観がくずれません。

また、色を使いすぎても幼稚な印象を与えてしまうため、注意が必要です。

もしデザイン設計を外注する場合、制作会社に具体的なイメージを伝えないと望んだデザインになりません。
望み通りのデザインをスムーズに作成してくれるよう、事前に参考にして欲しいサイトを共有しておくと良いです。

必要なソフトやアプリを選定・導入

デザイン設計が完了したら、WEB開発を行う上で重要なソフトやアプリを導入します。
一般的には、アクセス解析ツールなどの外部ツールを導入します。

アクセス分析ツールを使用することで、WEBサイトに訪れたユーザーはどれくらいいるのか、どんな行動をしているのかなどが分析可能です。
おすすめのツールは、アクセス解析ツールの「Googleアナリティクス」と、タグ管理ツールの「Googleタグマネージャー」です。

ツールを導入するためには、各ツールで発行するタグを、WEBサイトのHTMLに埋め込まないといけません。
ツールのアカウントを開設したら、必ずタグを発行しましょう。

WEBサイトは作って終わりではありません。
長期間運用していくものであるため、アクセス解析やサイト改善ツールは役立ちます。

コーディングやCMSシステムの導入

アクセス解析やサイト改善ツールの導入後は、デザインを実際のWEBサイトに反映していく作業です。

主に、「コーディング」と「CMS」という2つの方法があります。

コーディングとは、デザインをブラウザ上で見えるカタチにするため、ソースコードを記述することです。
つまり、HTMLやCSSなどのプログラミング言語を使って、ゼロの状態からWEBサイトを作っていきます。

もう一つの方法である「CMS(Contents Management System)」は、プログラミング言語ができない方におすすめです。
CMSは、専門知識がなくてもWEBサイトを簡単に構築できます。

代表的なCMSが「WordPress」ですが、それ以外にも多くの種類があります。
ただ全WEBサイトの内、約5割がWordPressで制作されているため、迷ったらWordpressを使用しましょう。

WEBサイトの公開

コーディングが完了したら、サーバーとドメインを取得します。

サーバーとドメインの取得するタイミングに関しては、コーディング前でも問題ありません。
CMSの場合は、サーバーとドメインを取得した後に、CMSを導入する場合が多いです。

サーバーとは、インターネット上にある土地のようなものです。
WEBサイトのデータを保管しておく場所で、ブラウザからリクエストがあるとサーバーはデータを返し、ブラウザ上にWEBサイトが表示されるという仕組みになっています。

サーバーは基本的に、レンタルサーバーを使用することが多いです。
レンタルサーバーとは、サーバーを貸し出すサービスのことで、サーバー設置場所の確保や常時起動しておくなどの管理を、業者側が行ってくれるものを指します。

ドメインとは、インターネット上にある住所のようなものです。
WEBサイトを見る際、ネット上のどこにあるのかを特定するために使用されます。

サーバーが土地、ドメインが住所、WEBサイトが家、と覚えましょう。

サーバーとドメインを取得できたら、ネット上にWEBサイトを公開できます。
公開の準備ができたら、まずはテスト環境でWEBサイトを公開して、動作やデザインに異常がないかを確認しましょう。

問題があれば、速やかに原因を特定します。
コードの間違いがあれば、適切なコードに書き換えてください。

問題が解決した後、本番環境でWEBサイトを公開しましょう。

また、新規でWEBサイトを立ち上げる場合はすぐ公開されますが、既存WEBサイトをリニューアルする場合は公開まで数日かかることがあるため、注意してください。

動作テスト

WEBサイトをネット上に公開できたら、正しく表示されているかを最終確認します。

対応しているPCやスマホ、タブレットなどのデバイスやブラウザなど、それぞれで問題なく表示されているかしっかりチェックしてください。
各デバイスやブラウザによって見え方が異なります。

アクセス解析ツールを導入しているのであれば、WEBサイトに設置したタグが機能しているかも確認してください。
確認方法は、各ツールの管理画面上で確認可能です。

もしトラブルが発生しているときは、問題を速やかに特定して修正しましょう。
これで、WEB開発が終了となります。

WEB開発におけるソフトやアプリを利用するときの注意点

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最後に、WEB開発でソフトやアプリを利用するときに注意すべきことをお伝えします。
特に注意すべきことが以下の2つです。

・予算をオーバーしていないか?
・サポートはしっかりしているか?

この2つを満たしていることは大前提になるため、必ず理解して実践してください。

予算をオーバーしていないか?

自社の規模によって、WEB開発に使える予算が違うはずです。
どのソフトやアプリを導入すべきか選ぶ際は、しっかり予算を考えて利用料金を確認する必要があります。

費用形態は、アプリやソフトによって異なります。
初回購入金額のみ支払えば利用できるもの、月額料金がかかるもの、初回購入金額と月額料金どちらもかかる場合もあります。

もし予算を超えてしまったら、不具合が起きた際などの緊急事態で対応できなくなります。
WEB開発を進められなくなってしまい、途中でやめざるを得なくなる場合もあります。

予算を超えないように、適切なソフトやアプリを購入しましょう。

サポートはしっかりしているか?

ソフトやアプリを利用していると、トラブルが生じる場合があります。
その時に、サポート体制の充実度によって、WEB開発を進めていくスピードが大きく変わります。

迅速にトラブルを解決してもらうために、サポートがあるかを事前に確認しましょう。
電話対応できるか、チャット対応のみなのか、どんなサポートを提供しているのかなど、具体的に内容まで見てください。

特に、24時間365日サポート対応しているところがおすすめです。

また、自社のWEB開発担当者がどのくらいのトラブルなら解決できるかも考慮しておくと、適したソフトやアプリが選べるはずです。
サポートが充実したアプリやソフトは高額になりがちのため、必要ないサポートがあれば少しでも安い方を選ぶのもありです。

▶︎WEB開発を依頼する方法やポイントを知る。

WEB開発におけるソフトやアプリまとめ

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本記事では、WEB開発する際のソフトやアプリの重要性や選ぶ際のポイントなどを解説してきました。

ソフトやアプリは種類が数多くあるため、自社の目的を明確にした上でアプリやソフトを選んでいく必要があります。
他にも、使える予算や機能性も確認しながら複数と比較することで、自社に最適な物が見つかるはずです。

WEB開発において、どんなソフトやアプリを用いるかが、業務効率や成果物の質を上げる上で重要になります。
本記事で解説したWEB開発の流れや注意点を意識して、自社のWEB開発を進めていってください。

この記事の監修者

星野 和大



1993年生まれ。千葉県柏市出身。
早稲田大学社会科学部社会科学科卒業IQ140overのギフテッド。

学生時代より東証プライム上場企業にてオウンドメディアの構築〜運営に携わり、卒業後は転職メディアを立ち上げ、売却。

WEB系スタートアップの創業メンバーとして、女性向けオウンドメディアのマネタイズを担当し、半年で月商ゼロから約3000万円までグロース。

現在は起業し、クライアントのオウンドメディア構築を担当し、直近では美容クリニックのオウンドメディアを新規ドメインで立ち上げて4ヶ月でデイリーPVを35→4035までグロースさせ、月間検索ボリューム24000のキーワードで3位を取得し、収益化を達成。

他に、LPのディレクションやセールスライティング、年商700億円ほどの東証プライム上場企業のマーケティングアドバイザーも務める。