ネットでの情報収集が当たり前になっている今、不動産業界でもホームページから顧客獲得を目指す企業も増えています。

しかし、「ホームページは作ったけど、集客ができない」「問い合わせにつながらない」と悩む方も多いです。
不動産業界の中でも競合は多いため、ただホームページを作っただけでは成果につながりづらくなっています。

そこで、本記事では不動産会社のホームページに集客する手段と、集客につなげるポイントを解説します。
最後には成功事例も紹介するため、ぜひ自社のホームページにも活用してください。

不動産会社のホームページに集客する手段とは?

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不動産会社のホームページに集客する方法はいくつかあります。
今回は、代表的な3つの集客手段を解説します。

・SEO対策を行う
・ポータルサイトに情報を掲載
・リスティング広告を活用する

SEO対策を行う

SEO(検索エンジン最適化)とは、検索結果でホームページを上位表示させるための施策です。
不動産業界で言うと、ユーザーが不動産に関連したキーワードを検索した際、ホームページが上位表示される状態にすることです。

ホームページを上位表示できれば、アクセス数も増え、問い合わせの増加も見込めます。
他の有料広告と違い、広告費をかけずに継続的な集客ができるため、費用対効果の高い集客手法です。

上位表示させるためには、検索エンジンからの評価を得ないといけません。
高評価をもらうためのSEO施策は、大きく分けて3つあります。

①内部SEO対策
内部SEO対策とは、ホームページを検索エンジンに見つけてもらいやすく、内容を理解してもらいやすくするための施策です。

内部SEO対策の例を以下に示しておきます。

・新しいサイトマップを設定する
・既存のWEBページに新規ページの内部リンクを貼る
・ディレクトリ構造を簡潔にする
・パンくずリストの構造を簡潔にする
・URLの正規化を行う(重複ページの削除)
・canonicalタグを用いる(重複ページの整理)
・タイトルとメタティスクリプションをわかりやすくする
・見出しタグ(h2,h3,)を正しい位置に設置する

②外部SEO対策
外部SEO対策とは、関連性の高い他社サイトに自社リンクを貼ってもらう(被リンク)ための施策です。

被リンクを多くもらっているサイトは、多くのサイトで評価されていると検索エンジンに判断されるため、自社サイトの評価は高くなります。
第三者の声が評価に大きく影響するのです。

ただ、被リンクしたサイトのコンテンツが低質だったり、自社との関連性が薄かった場合、被リンクを受けたサイトの評価が下がる可能性もあります。
そのため、被リンクの数を増やすだけではなく、紹介されるコンテンツ(記事)の質も重視しましょう。

③コンテンツSEO対策
検索ユーザーのニーズに合ったコンテンツ(記事)を制作する施策です。
コンテンツを量産して、自然検索からの流入を増やしていきます。

検索ユーザーが「何を求めているのか」「何に悩んでいるのか」などをリサーチして、質問に対する回答としてコンテンツを制作していきます。
そのために、最初のキーワード選びが重要です。

たとえば、「渋谷 1LDK ペット可」「新宿 駅近 安い」などの「地名(駅名)+物件条件(+物件条件)」です。
最初は、このような検索数は比較的少なくて、競合サイトもそれほど多くないキーワードでの上位表示を目指しましょう。

複数のキーワードの組み合わせ(ロングテールキーワード)は、検索ユーザーのニーズが明確であり、物件探しへの意欲も高いです。
そのため、上位表示できる見込みが高い上、集客にもつながりやすいのです。

ポータルサイトに情報を掲載

不動産のポータルサイトは、ホームページへ誘導する役割があります。
不動産業者はポータルサイトに物件情報を掲載でき、ユーザーは掲載されている物件を比較して、気に入った物件に問い合わせするという流れです。

特に、大手のポータルサイトは集客力が高いため、すでに物件を探している顕在層だけでなく、潜在層への認知拡大にもつながります。
また、自社を知ってくれた潜在層に忘れられないためにも、会社情報を記載する欄に、ホームページのリンクを貼っておきましょう。

ポータルサイトを利用する目的は、多くのユーザーに自社や推している物件をアピールすることで、自社の集客につなげることです。
ホームページの目的は、自社の得意分野や地域性、社員の人柄などをアピールすることで、安心感・信頼感を築いてクロージングすることです。

ポータルサイトとホームページは役割が異なるため、きちんと使い分けをしましょう。
ポータルサイトは広告で、ホームページは店舗のようなものです。

ポータルサイトのメリットは、多くの物件が掲載されている上、細かい条件で検索ができるため、自分の希望に合った物件を見つけやすいことです。
さらに、そのまま問い合わせにつながった場合、物件の契約意思が固まっていることが多いため、知識ゼロのユーザーと比較して接客しやすいというメリットもあります。

ただデメリットは、掲載料金が高額になってしまうことです。
掲載数が多くなるほど費用も高くなるため、優先して掲載したい物件を決めておくと良いでしょう。

リスティング広告を活用する

リスティング広告とは、検索結果で自然検索より上位に表示できる広告です。

SEO対策をする場合は、ホームページを上位表示させるのに時間がかかりますが、リスティング広告はすぐに効果が出ます。
SEO対策は長期的な戦略であり、リスティング広告は即効性のある短期的な戦略になります。

実はこのリスティング広告、不動産業界との相性は良いです。
なぜかというと、不動産は集客につながりやすい顕在層へアプローチできるキーワードが多い上、検索ボリュームも多いためです。

ただ注意点として、検索ボリュームが多すぎると、競合も増えてしまうため、1クリックの単価も高くなってしまいます。
単価が高くなると、費用対効果が悪くなってしまうため、検索キーワードの選定は入念に行ってください。

リスティング広告を実施する上で重要なことは、ターゲットを絞り込んだ広告とキーワードにすることです。
まず、ターゲットに興味のないキーワードを選んでしまうと、クリックもされません。

クリックされたとしても、検索キーワードと広告の内容がかけ離れている場合は、訪問ユーザーもすぐ離脱します。
集客につながるように、広告と関連性のある検索キーワードを選定しましょう。

不動産会社のホームページで高い集客効果を得るためには?

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不動産会社のホームページに集客する手段は理解できました。
続いては、ホームページで高い集客効果を得るためには何をすればいいのかを説明します。

意識すべきことは3つです。

・デザインは見やすく設計する
・スマホでも読みやすいコンテンツが理想
・顧客ファーストのホームページを作る

デザインは見やすく設計する

不動産会社のホームページは、とにかく見やすいデザインにすることが重要です。
ホームページを訪れたユーザーは、自分に合った物件情報を探しているため、見やすいデザインであれば、離脱率は減ります。

また、問い合わせのための電話番号やメールフォームもユーザーが見つけやすい位置に設置しましょう。
問い合わせにつなげることがホームページの目的であり、売上に直結する重要な部分です。

訪問したユーザーを迷わせてはいけません。
ユーザーに行動を起こしてもらうことを考えて、ホームページをわかりやすく設計してください。

スマホでも読みやすいコンテンツが理想

今はパソコンよりもスマホで情報チェックする人が多いです。
そのため、パソコンだけでなく、スマホから見やすいホームページにすることが大切になります。

すでに多くのサイトでも利用されていますが、レスポンシブデザインにするのがおすすめです。
レスポンシブデザインとは、ユーザーの使用するデバイスの画面によって最適化するデザインを指します。

スマホとパソコンで表示される文字や画像の大きさなどが自動的に変わるのです。
レスポンシブデザインによって、どんなデバイスでもデザインが崩れずに見やすくなります。

顧客ファーストのホームページを作る

どんなに良い物件があっても、契約する会社が信頼できないと、契約成立はしません。
契約に至るためには、信頼・安心できる会社だということを伝える必要があります。

信頼感・安心感を持ってもらうために、提供しているサービスの内容を詳細に記載しておきましょう。
スタッフの紹介や、よくある質問をQ&Aとして載せておくのも、安心感の獲得に効果的です。

怪しい会社だと思われないためにも、顧客が求めている情報を第一に考えて掲載してください。

▶︎ホームページで集客するためのコツや原因を詳しく知る。

不動産会社のホームページで集客が成功した事例

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最後に、ホームページでの集客に成功した不動産会社の事例を紹介します。
成功事例を知ることで、自社の集客の参考になるはずですので、ぜひ役立ててください。

対象の市を明記する

不動産会社のホームページは、「〇〇エリア」と記載している場合が多いです。
しかし、「エリア」というワードは曖昧で具体的な場所が分かりにくいため、ユーザーが戸惑うことも多々あります。

そこで、ユーザーのことを考えて、対象の場所を市区町村まではっきりと明記しました。
結果、ユーザーが探すストレスが軽減され、多くの内見希望者が殺到したのです。

検索機能を向上

問い合わせ数を増やすために、訪問ユーザーが目当ての物件を探しやすいようにホームページ内の設計をしました。

ユーザーが目当ての物件をすぐ見つけられるように検索機能を追加。
気に入った物件が見つかったら、そのまま問い合わせしやすいように電話番号などの設置場所を変更。

結果、ユーザビリティは向上して、相談者の増加につながりました。

無料査定のフォームを記載

まずホームページのファーストビューに、無料査定を行うためのフォームを設置しました。
ホームページを訪れる前から査定したいと思っているユーザーが訪問しても、迷わずすぐにフォームへ行ける導線にしたのです。

さらに、問い合わせページが見つからず、ユーザーが離脱しないように、ヘッダーにも無料査定ページへのリンクを設置。
どのページにいても、すぐ無料査定ページへ遷移できる工夫もしました。

結果、多くの問い合わせにつながりました。

どんなデバイスでも最適表示される

ホームページをWordPressで構築することで、簡単に情報更新ができるようにしました。
また、パソコンやスマホなどの各デバイスに最適な画面が表示されるレスポンシブデザインも採用。

結果、ユーザーの利便性を高めることに成功。
多くの人に情報を発信できるようになり、問い合わせも増加しました。

一括査定フォームを設置

ホームページのファーストビューに、一括査定のフォームを設置
ユーザーの使いやすさにこだわり、スムーズに査定まで申し込めるようなデザインに変更しました。

さらに、ユーザーからの信頼感・安心感を得るために、実績や事例、自社の強みなどのコンテンツも追加。
ユーザーの悩みを解決することも効果的でした。

結果、気軽に不動産の査定が行えるため、多くの利用者を獲得。
閲覧数も増えていき、相談者の増加につながりました。

不動産のホームページ集客まとめ

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不動産会社がホームページで集客する場合、いくつかの手法がありますが、どれも効果的です。

広告費をかけず、上位表示させることで継続的な集客が見込めるSEO対策。
広告費はかかるけど、短期的に成果を出せるポータルサイトやリスティング広告。

集客のために、それぞれの特徴を理解した上で利用してみてください。

また、ホームページはただかっこいい・かわいいだけのデザインではいけません。
しっかりユーザーファーストの見やすいデザインを心がけましょう。

▶︎ホームページ集客に関して、効果的な方法を詳しく知る。

この記事の監修者

星野 和大



1993年生まれ。千葉県柏市出身。
早稲田大学社会科学部社会科学科卒業IQ140overのギフテッド。

学生時代より東証プライム上場企業にてオウンドメディアの構築〜運営に携わり、卒業後は転職メディアを立ち上げ、売却。

WEB系スタートアップの創業メンバーとして、女性向けオウンドメディアのマネタイズを担当し、半年で月商ゼロから約3000万円までグロース。

現在は起業し、クライアントのオウンドメディア構築を担当し、直近では美容クリニックのオウンドメディアを新規ドメインで立ち上げて4ヶ月でデイリーPVを35→4035までグロースさせ、月間検索ボリューム24000のキーワードで3位を取得し、収益化を達成。

他に、LPのディレクションやセールスライティング、年商700億円ほどの東証プライム上場企業のマーケティングアドバイザーも務める。