集客力を高めるためには、ネット集客は必須です。
逆に、ネット集客はやらずにチラシやDMなどのリアル広告だけで集客しようとするのは、非常に不利だと思ってください。

ただ、ネット集客を始めようと思っても、種類がたくさんありすぎて、何を選べばいいのか、どれが一番成果が出るのかわからない方がほとんどです。

そこで今回は、WEB集客のメリット・デメリットから、各手法の特徴を詳しく解説します。
「自社に最適なネット集客手法は何か?」「ネット集客しているけど、なかなか成果が上がらない」という方には参考になるはずです。

ネット集客とは?

ネット集客

近年、インターネットの普及に伴い、ビジネスにおいてもネットを活用することが一般的になってきました。
その一環として、ネットを通じて顧客を集める活動である「ネット集客」が行われています。

企業が顧客を集めるために行うマーケティング活動は長く行われていますが、近年のネット普及に伴い、より効率的・効果的なマーケティングが求められるようになりました。
そのため、企業はインターネットを活用したマーケティングを行うことで、顧客を獲得することが期待されています。

ネットを通じて顧客を集める活動

以前までは新聞や雑誌などのリアル(オフライン)広告でも集客が見込めました。
しかしIT技術の発展により、ネットを使うのが日常的になった今、リアルだけで売上を立てていくのは厳しい状況です。

もちろんオフラインの方が集客できる可能性もありますが、ほとんどのユーザーがインターネットで情報収集し、商品・サービスの購入を決定しています。
つまり、ネットを使えていない企業は比較検討されることもなく、もちろん認知されることもありません

インターネットの利用率は、13〜56歳で95%を超えているという調査結果があります。
その中でも全体の75%以上の人が、情報を検索(情報収集)するためにインターネットを使っているとのことです。

これらの調査結果から、ネット集客は事業の売上を上げていく上では必須だといえます。

ネット集客では、SNSやブログなどのサイトを通じて、ユーザーに向けた宣伝や情報発信を行い、より多くの顧客を獲得することが期待できます。
インターネットを活用することにより、リーチしたい顧客にアプローチすることができるため、企業が直接的にアピールすることができない場合でも、間接的にアピールできる特徴もあります。

老若男女問わず宣伝できる

チラシや看板などのリアルの広告を利用すると、宣伝できるターゲット層は限定的になります。
広告を出した特定の地域の人、かつチラシをとっている人、外出して看板を見る人にしか認識されません。

しかしネット集客は、地域にとらわれないアプローチによって、老若男女問わず、不特定多数の人に宣伝できます
狙ったターゲットに向けた情報発信を行うことができるため、日本全国、幅広い年齢層に情報を届けることが可能なのです。

企業はより多くのユーザーにアピールすることができ、より多くのビジネスチャンスを生み出せる可能性を秘めています。
ネット集客でうまく集客できれば、オフライン集客よりも費用対効果も高くなるはずです。

ネット集客を行うメリットは?

ネット集客

ここでは、ネット集客のメリットを解説します。
メリットは大きく分けると、以下の4つです。

・多数の潜在顧客にアプローチできる
・365日24時間稼働できる
・自社の資産として残せる
・効果検証〜改善がしやすい

多数の潜在顧客にアプローチできる

ネット集客により、大量の潜在顧客にアプローチすることが可能です。

まだ自社商品・サービスを知らない潜在顧客でも、悩みが大きくなることによって、悩みを解決しようとします。
そのために、Googleで検索したり(ググる)、インスタでタグ検索したりします(タグる)。

検索した時、自社のホームページや投稿が検索結果の上位に表示していることで、潜在顧客に接触できるのです。
自社を認知され、興味がある場合は自社サイトにも訪問してくれます。

そして、自社サイトの中で潜在顧客の悩みを解決するような有益なコンテンツ(記事)があれば、自社への信頼感も生まれます。
さらに、コンテンツのなかで悩みが解決できる自社商品・サービスを紹介すれば、コンバージョンの獲得につながります。

365日24時間稼働できる

チラシや新聞などのオフライン広告の場合、広告費を払う期間しか集客効果がなかったり、広告を配布できる範囲も限られてしまいます。
営業を使う場合も、稼働時間は限られていますし、人件費もかかる上、休息も必要です。

インターネットは24時間365日稼働することができます。
休みなく働き続けてくれる営業マンです。

つまり、ユーザーはいつでも自分の好きなタイミングで気になる商品・サービスにアクセス・購入することができます。

営業時間の決まっている店舗のように、「お店に行ったのに営業時間外だった」「せっかくお店に入ったのに、商品が売り切れだった」ということも起きません。
他社にうつることなく、自社商品・サービスを選んでくれるユーザーが増えるということです。

自社の資産として残せる

自分で削除しない限り、自社のWEBサイトやSNSの投稿は自社の資産として残り続けます
検索ユーザーにとって有益なコンテンツをサイト上に追加していき、検索上位に掲載することができれば、継続的かつ自動的に集客が可能です。

コンテンツは残り続けるため、コンテンツを増やしていくことで、新たな検索キーワードによる上位表示ができ、さらに集客効果を高めます。
また、自社サイトの有益コンテンツをたくさん見てもらえることで、リピーター(ファン)の獲得にもつながります。

やればやるだけ成果を出せるのが、ネット集客のメリットです。

ただ注意していただきたいこととして、「コンテンツがユーザーにとって有益な情報であること」が大前提になります。
ユーザーのニーズがない情報をたくさん書いても、必要ない情報のため読まれません。

効果検証〜改善がしやすい

ネット集客では、どれくらいの人が自社サイトや広告を見て、どれくらいの人が商品・サービスを買ってくれたのかなど、ユーザーの行動が具体的な数値でわかります
そのため、今改善すべき箇所も特定しやすく、すぐに施策を打つことができるのです。

改善が早いと、無駄な労力を減らし、より早く集客効果を高めていくことができます。

対して、チラシやDMなどを利用した場合だと、何を見て来店してくれたのか、何がきっかけで商品・サービスを購入してくれたのかがわかりません。
直接顧客に聞くしかないため、集客の成功と失敗の要因が判断しづらく、集客効率が非常に悪くなってしまいます。

解析ツールとしては、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなど、無料で利用できるツールもたくさんあるため、予算がない企業でも問題ありません。
日々のデータを確認しながら、効率的なネット集客を目指していきましょう。

ネット集客を行うデメリットは?

ネット集客

インターネットを活用した集客は、オフラインにはなかった魅力的なメリットがたくさんあります。

しかし、ネット集客にはいくつかのデメリットもあります。
ネット集客を始める前に、以下2つのデメリットがあることを知っておきましょう。

・競合他社との差別化が図れない
・専門的なノウハウが求められる

競合他社との差別化が図れない

ネット集客は低コストで始められる施策であるため、多くの競合他社が参戦しています。
SNSなど無料で始められる施策があったり、SNS広告やリスティング広告のような有料広告であっても数百円から始められるため、参入障壁が非常に低いです。

競合が多いということは、競合他社との差別化が難しいということになります。
他社ではなく自社が選ばれるような差別化要素がないと、その他多数に埋もれてしまうでしょう。

自社が選ばれるためにはどうすべきなのか、自社のコンセプト決めからマーケティング戦略をしっかり練る必要があります。
優れたマーケティング戦略を組むことによって、このデメリットを克服することができますが、それは「専門的なノウハウが求められる」という次の項目とも関連しています。

専門的なノウハウが求められる

まず少ない予算でネット集客をするのであれば、WEBサイトを上位表示させないといけません
検索結果に自社のWEBサイトが表示されていないと、認知もされませんし、WEBサイトにも訪れてくれません。

「じゃあ自社サイトを上位表示させよう」と思った場合、SEO(検索エンジン最適化)の専門知識が必要です。
どのような対策をすれば上位表示できるのかがわかっていないと、いくらコンテンツを作り続けても集客効果はあらわれないでしょう。

質の高いコンテンツをつくるにも、専門知識やノウハウが求められます。
知識のない状態でコンテンツを作り、質の悪いコンテンツを量産してしまうと、WEBサイトの評価が下がってしまい、逆効果になるため気をつけてください。

広告出稿する場合も同じです。
正しい知識がないと、無駄に広告費を使ってしまい、結果的に赤字で終わることも多々あるため、注意が必要になります。

ネット集客に有効的な手法

ネット集客

最後に、ネット集客で使われる代表的な手法を5つ紹介します。
ネット集客を始める前に、どんなネット集客手段があって、自社はどれが最適なのか判断できるようになっておきましょう。

・SEO対策
・WEB広告
・SNS
・メールマガジン
・外部サイト

SEO対策

SEO対策とは、自社のWEBサイトを検索結果の上位に表示させるための施策になります。

検索結果は検索エンジンのアルゴリズムによって決められ、評価の高いサイトが高い掲載位置になるというランキング形式です。
検索エンジンに関しては、Yahoo!はGoogleのアルゴリズムを利用しているため、Googleのアルゴリズムだけを意識していただければ、問題ありません。

SEO対策のメリットは、費用対効果が非常に高いことです。
上位表示さえされていれば、購入意欲の高いユーザーを集客し続けることができる上、広告費は一切発生しません

また、自社サイトが上位表示されていることで、企業の信頼も増し、ブランディング効果にもつながります
上位表示されて目立つ場所に掲載されることによって、多くの検索ユーザーに自社コンテンツを閲覧してもらえ、自社商品・サービスを広く認知させることができます。

結果、「〇〇といえば、この会社」と言ってもらえるような市場の位置を確立し、より効率的な集客を可能にするのです。

SEO対策のデメリットとしては、上位表示されないと集客効果はほとんどないことです。
最低でも1ページ目に掲載できなければ、検索からの集客はほぼ見込めません。

その他にも、SEO対策は効果が出るまで時間がかかるというデメリットもあります。
一般的には半年から1年くらいはかかるため、中長期的な戦略だと考えた方が良いでしょう。

WEB広告

WEB広告とは、WEB上に公開される広告のことです。
技術の発展やスマホの普及などによって、WEB広告の種類はたくさんあります。

代表的なWEB広告は以下の4つです。

・リスティング広告
・ディスプレイ広告
・SNS広告
・アフィリエイト広告

WEB広告はSEO対策と違い、広告費がかかりますが、SEO対策よりも集客効果を得るまでが早いです。
広告を出したその日に集客できることもあり、短期的な戦略として用いても良いでしょう。

さらに、ユーザーの属性や興味関心など、詳細を設定してターゲットを絞ることができるため、自社商品・サービスに合ったターゲットにピンポイントで広告配信できます

測定ツールを用いて数値データを確認できることも、WEB広告の魅力の1つです。
測定結果をもとにすぐに改善ができるため、効率的に集客効果を高めることができます。

デメリットとしては、各広告媒体の仕組みを理解しないといけないことです。

広告を出稿する媒体ごとに特徴があり、利用者層も異なります
自社商品・サービスが合う合わないもあるため、費用対効果を高めるためには広告媒体ごとの知識やノウハウが必要です。

SNS

SNS広告は、広告費を払ってSNSに広告を出稿する施策です。
代表的なSNS広告は、以下の4つになります。

・Facebook広告
・Instagram広告
・Twitter広告
・LINE広告

それぞれのプラットフォームによって特徴は異なりますが、SNS広告の主なメリットはターゲティング精度が高いことです。
Twitterは匿名で利用できますが、他のFacebookやLINEは実名登録でアカウントを作成するため、年齢や性別、住居などの個人情報がわかります。

登録データだけでなく、普段見ている投稿内容によっても趣味嗜好がわかるため、より詳細なターゲティングが可能です。
ピンポイントでターゲットに広告を出せるため、無駄な出稿をせずに集客できます。

また、拡散力が高いのもメリットの1つです。
特にTwitterは拡散性の高いSNSで、「いいね」や「リツイート」機能によって追加広告費をかけることなく、一気に多くの人へ情報を届けることができます。
うまくバズることができれば、自社を知らない人にも広く認知され、集客につながることもあります。

ただ、SNS広告は拡散性が高いのはメリットですが、拡散しやすいために炎上しやすいというデメリットもあります。
炎上してしまうと企業の印象も悪くなり、売上にも大きく影響してしまうため、注意してください。

メールマガジン

メールマガジン(メルマガ)とは、取引履歴のある顧客に向けて、メールを配信する施策です。
SNSが発達した今でも、多くの企業で活用されています。

メールマガジンは大きく分けて、「テキスト形式」と「HTML形式」の2種類があります。

テキスト形式とは、文章だけのシンプルな構成要素のため、作りやすく読みやすいです。
HTML形式は、文章だけでなく装飾や画像も使用でき、視覚的にわかりやすい特徴があります。

メールマガジンのメリットは、購買意欲のある顧客に直接アプローチできることです。
顧客自らに問い合わせや資料ダウンロードなどの行動をしてもらう「プル型」ではなく、こちらから好きなタイミングで営業をかけれる「プッシュ型」になります。

新商品の発売やキャンペーンのお知らせなどをすることによって、販売促進につながります。
また、定期的な配信によって、顧客は自社についての情報に何回も触れることで、信頼関係を築くことができます。

結果、ネットで自社商品・サービスが売れるようになるのです。

メールマガジンのデメリットは、メールを必ず開いてもらえるわけではないということです。
開封されずに放置されていたり、メールの中身を確認せずに捨てられることもあります。

迷惑メールに登録されていないかどうかも確認が必要です。
迷惑メールと判断されるようなタイトルや内容にしたり、短期間で大量に配信したりすると迷惑メールに判別されやすいため、注意してください。

外部サイト

外部サイトを利用した集客とは、第三者のサイトに自社サイトのリンクが貼られることです。
これを「被リンク」と言います。

被リンクは、SEO対策においても特に重視される要素です。
被リンクされるということは、第三者からも認められている証拠であり、ユーザーからも検索エンジンからの評価も高くなります。

評価が高くなれば、自社サイトは上位表示されるようになり、継続的な集客が可能です。

被リンクされるポイントとしては、自社サイトに「紹介したい」と思われるような有益コンテンツを作成することです。
質の高いコンテンツが増えていくことで、自社と関連性のある商品・サービスを提供している外部サイトで自社サイトを紹介されやすくなります。

さらに良質な被リンクを獲得するためには、SNSも有効です。
SNSによって共有されることによって、自社サイトの認知度が上がり、アクセス数も増えるため、結果的に自然な被リンクが集まることにつながります。

注意点としては、Googleからペナルティをもらうこともあるということです。
ペナルティをもらってしまうと、自社サイトの検索順位が下がったり、検索結果に表示すらされなくなってしまう場合もあります。

ペナルティを受けないようにするためにも、質の低いWEBサイトからの被リンクをもらったり、購入した被リンクを使用したり、作為的な相互リンクはやめましょう
他にもやってはいけないことはたくさんあるため、最低限の知識を身につけてから被リンク対策を行ってください。

ネット集客についてまとめ

ネット集客

ビジネスを成功させるためには必須のネット集客ですが、メリットやデメリットが異なるさまざまな種類があります。
そのため、まずは各手法の特徴を理解しないと、自社商品・サービスに合った集客手法を判断できません。

多くの企業がネット集客の重要性に気づき、取り入れていますが、実際に集客できている企業は一部です。
ネット集客はメリットばかりですが、基礎知識を身につけて正しい戦略を組まないと、成果は出ないのです。

貴重なコストや時間を無駄にしないよう、しっかり最低限の知識を学んでから、自社に最適な施策を始めてみてください。

この記事の監修者

星野 和大



1993年生まれ。千葉県柏市出身。
早稲田大学社会科学部社会科学科卒業IQ140overのギフテッド。

学生時代より東証プライム上場企業にてオウンドメディアの構築〜運営に携わり、卒業後は転職メディアを立ち上げ、売却。

WEB系スタートアップの創業メンバーとして、女性向けオウンドメディアのマネタイズを担当し、半年で月商ゼロから約3000万円までグロース。

現在は起業し、クライアントのオウンドメディア構築を担当し、直近では美容クリニックのオウンドメディアを新規ドメインで立ち上げて4ヶ月でデイリーPVを35→4035までグロースさせ、月間検索ボリューム24000のキーワードで3位を取得し、収益化を達成。

他に、LPのディレクションやセールスライティング、年商700億円ほどの東証プライム上場企業のマーケティングアドバイザーも務める。