コンテンツマーケティングにはさまざまなコンテンツの種類があり、目的や商材に合わせて利用できます。
しかし、企業としてコンテンツマーケティングを取り入れようと考えている担当者は「どれが自社に最適なコンテンツなのかわからない」という悩みもあるでしょう。
コンテンツは種類によって段階があるため、どのようなアプローチをしたいかによって選ぶ必要があります。
当記事では、コンテンツマーケティングにおけるコンテンツの種類について詳しく解説します。
コンテンツの詳細や特徴、成功させる方法について詳しく説明するので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
コンテンツマーケティングの種類:認知段階
まずはコンテンツマーケティングにおいて、認知段階にあるコンテンツを紹介します。
認知段階では潜在顧客にコンテンツを通じて、自社商品やサービスを知ってもらいます。
ユーザーが抱える悩みに対し、解決できるコンテンツを紹介することで購買へのきっかけを作ることが可能です。
それでは代表的な2種類のコンテンツについて解説します。
ブログポスト(Bp)
ブログポストとは、企業が発信する情報記事のことです。
オウンドメディアでの発信が基本となっており、自社商品やサービスなどの情報を顧客へ届けるために活用されます。
コンテンツ内容によって文字数は変動しますが、平均的には5,000文字程度です。
発信するコンテンツを増やすことで、多くの顧客に情報を知ってもらう機会を増やせるようになります。
発信する情報は企業の目的によって異なるため、どのような情報を顧客へ届けたいのかを決めることが大切です。
ソーシャルポスト(Sp)
ソーシャルポストとは、自社アカウントでの情報発信によってユーザーからの拡散を狙った投稿のことです。
代表的なソーシャルメディアでは、TwitterやFacebook、Instagramなどがあります。
自社のコントロールが効きませんが、拡散力による効果が期待できます。
「RT(リツイート)」や「いいね」からユーザーとのコミュニケーションを活性化でき、有益な情報を届けることができます。
また、自社情報の紹介ができるので、潜在顧客からの認知度を高められます。
ブログポストへの誘導をおこなうこともできるため、新たな流入経路として利用可能です。
コンテンツマーケティングの種類:検討段階
検討段階では、リード獲得から顧客の育成をおこない、自社商品・サービスの購入や申し込みの検討をはじめる段階です。
企業が展開するメディアからコンテンツを発信し、顧客に商材の購買を検討してもらいます。
それでは検討段階に最適なコンテンツの詳細について説明します。
ウェブページ(Wp)
ウェブページは、自社商品やサービスなどの情報を紹介するページです。
「記事コンテンツ」ともいわれており、コンテンツマーケティングでは定番な方法です。
企業が展開する商材だけでなく、関連性のあるコラム記事やハウツー記事、事例記事なども存在します。
良質な記事を投稿することで、GoogleやYahoo!といった検索エンジンから上位表示できます。
上位表示されるウェブページが増えるほど、多くの顧客に自社商品・サービスの購買を検討してもらえます。
また、企業の認知度向上も期待できるため、ブランディング力を強化したいときにも有効なコンテンツです。
ランディングページ(Lp)
ランディングページは、自社商品・サービスの詳細を紹介して購入や申し込みへ進んでもらうためのページです。
顧客が登録するためのフォームを設けるページとなっており、リード獲得にもつながります。
ランディングページでは顧客が求める商材の情報を発信し、購買へとつなげることが大切です。
検索エンジンからの自然流入だけでなく、広告出稿から顧客をランディングページへ遷移させる方法もあります。
注意点として、ランディングページは広告色が強くなるので、ユーザーのなかには抵抗感が生まれてしまいます。
そんなときは商材に関連する悩みを解決する記事LPを作成し、ランディングページへつなげる方法がおすすめです。
こちらの方法を利用すれば、ランディングページの広告感を薄くして自社商品・サービスを自然なかたちでアピールできるでしょう。
インフォグラフィック(Inf)
インフォグラフィックは、商品やサービスのことを視覚的に理解できるグラフィックのことです。
顧客の理解を深める役割があり、商材の内容を視覚的に理解できます。
商材に関わるデータや情報を図にして表現できるので、文字よりも顧客の認知度が高まりやすいです。
インフォグラフィックを作成するときは、1枚の画像にまとめることで内容が伝わりやすくなります。
Webページやランディングページのなかにインフォグラフィックを含めることで、より高い効果を発揮します。
ラウンドアップ(Ro)
ラウンドアップは、特定の専門家とコラボしてコメントや見解を盛り込んだ記事を作成する手法です。専門家の意見が加わることで、顧客からの信頼性を得られるようになります。
また、ラウンドアップを通じて専門家とのコネクションができるので、コンテンツのアドバイスをもらえます。
読み応えがあるコンテンツ作成ができるため、企業として評価されやすくなります。
有名な専門家であるほど顧客からの信頼性を高められるので、コンテンツに最適な方とコラボすることが大切です。
プレゼンテーション(Pt)
プレゼンテーションは、自社商品やサービスの説明をするために使われるコンテンツマーケティング手法です。
プレゼンテーションから顧客に商材の情報を理解してもらうことで、興味・関心を持ってもらい購買へと促します。
代表的なやり方としては「PowerPoint」ソフトを用いて、スライドショーとしてまとめることで商材の紹介をおこないます。
動的なコンテンツとなっているため、相手が理解しやすい点がメリットです。
プレゼンテーションは顧客の前で実際におこなうマルチメディアな方法だけでなく、オウンドメディアの公開も可能です。
ターゲットを設定し、聞き手の共感を得られる説明をすればプレゼンテーションの質を高められます。
構成を作成するときは無駄を省き、伝えたい情報だけをシンプルにまとめるようにしましょう。
ポッドキャスト(Pc)
ポッドキャストは、音声を用いたオーディオのみのコンテンツです。
ブランド認知度や顧客エンゲージメントを向上させる手法となっています。
基本的には、インターネットを通じて音声配信をおこなうときに利用されています。
Webページに埋め込んで配信することもできるので、商材の情報を伝えたいときに最適です。
専門性の高い商材価値を紹介するときには、ポッドキャストが有効な手段です。
ニュースレター(Ne)
ニュースレターは、メールマガジンを指します。
ニュースレターを利用すれば獲得したリードに対して、積極的な情報発信が可能です。
ニュースレターを送るユーザーは、自社商品・サービスの購入者や資料請求をした人が対象となります。
主に顧客獲得やコンバージョン獲得のために利用される手法となっており、ほかのコンテンツと併用されることが多いです。
メール配信数や配信時間は自由に調整できるため、ターゲットに合わせて最適なメール配信ができます。
コンテンツマーケティングだけでなく、ブランディング力を強化するときにも活用できます。
コンテンツマーケティングの種類:比較検討段階
商材の購買を検討した見込み顧客は、他社にある同様の製品・サービスと比較をおこないます。
こちらを「比較検討段階」といい、顧客が自社の商材を購入・申し込みするかどうかを決める重要なプロセスです。
それでは比較検討段階で活用されるコンテンツについて解説します。
ケーススタディ(Cs)
ケーススタディは、導入事例や成功事例について発信することです。
過去の成功体験を提示することで、見込み顧客にイメージを明確化させることができます。
また、実際に商材を導入したユーザーの意見を取り入れることで、比較検討段階にある顧客からの信用を得られます。
導入事例や成功事例は具体的であるほどイメージしやすくなるので、最低でも10,000字程度のボリュームが必要です。
マーケティングにおいてケーススタディは業種や職種の数だけあるため、幅広く活用できます。
ホワイトペーパー(Wt)
ホワイトペーパーは、自社商品やサービスの調査結果をまとめたものです。
BtoB向けの施策となっており、ユーザーの課題解決のために役立てられます。
アンケート調査や導入事例などの調査結果をまとめることで、企業としての信頼性を高められます。
基本的にはユーザーが自社サイトへ訪問し、PDFファイルなどの形式でダウンロードできるようになっていることが多いです。
ホワイトペーパーをダウンロードするときは、メールアドレスや氏名などの個人情報を入力します。
見込み顧客に商材に対する理解度を深めてもらえるので、比較検討段階にある顧客に有効な手段となっています。
また、ホワイトペーパーから獲得したリードに対して、新たな施策をおこなうこともできます。
購買を検討しているユーザーにとって、ホワイトペーパーは非常に有益なコンテンツです。
リサーチ(Re)
リサーチは、自社商品やサービスの客観的評価をリサーチしたものです。
リサーチでは顧客からの意見がまとめられているので、改善に利用できます。
ニュース形式で公開されることが多いため、拡散性の高いソーシャルメディアで活用されます。
リサーチ方法には、以下のような方法があります。
- パネル調査:同じ項目の情報を継続してまとめる調査
- アドホック調査:課題に応じた調査設計をカスタマイズする調査
- 定量調査:数字で表現されるデータの収集・分析する調査
- 定性調査:数値化できないデータの収集・分析する調査
展開する商材に合わせたリサーチをおこなうことで、商品やサービスの品質を高めるきっかけになります。
リサーチをおこなうときはマーケティング課題を抽出し、調査票を作成して分析しましょう。
インタビュー(Int)
インタビューは、専門家のインタビュー記事を公開する方法です。
インタビュー記事では、専門家に質問を繰り返して内容を掘り下げることができます。
結果的に企業や商品・サービスの信頼性を高めることにつながるため、比較検討段階のユーザーに対しても良い印象を与えられます。
専門家のインタビュー記事を作成するときは、調査目的を明確にして質問事項を整理しながらインタビューをおこなうことが大切です。
専門家との対話から本音を引き出し、掘り下げるポイントを決定することで効果的なインタビュー記事を作成できます。
インタビュー調査の手法には、主に以下の2種類があります。
- デプスインタビュー:モデレーターと対象者による1対1のインタビュー調査
- グループインタビュー:複数人をグループ化して実施するインタビュー調査
ウェビナー(Wb)
ウェビナーは、オンライン上でおこなうWebセミナーのことです。
ウェブとセミナーを組み合わせた造語となっており、BtoBビジネスで活用されています。
ウェビナーを利用することで、場所や時間を選ばずに自社商品・サービスの情報を顧客へ発信できます。
事前録画した動画配信だけでなく、リアルタイムで配信することも可能です。
リアルタイム配信であれば、企業と顧客がコミュニケーションをしながら商材の説明をおこなうことができます。
ウェビナーをおこなう場合、代表的なツールでは「Zoom」が利用されることが多いです。
ウェビナーに参加するユーザーは企業や商材への興味・関心を持っているので、内容をしっかり聞いてくれます。
そのため良質な配信内容であれば、顧客を購買へとつなげられるようになります。
広告費の削減や自社ブランディング力の強化にもつながるため、ウェビナーは便利なコンテンツです。
ビデオ(Vi)
ビデオは、動的な表現によって自社商品・サービスを紹介できる動画コンテンツです。
ユーザーはテキストを読む必要がないので、記事コンテンツよりも伝わりやすくなっています。
また、動画コンテンツにBGMを取り入れることで、視覚と聴覚から商材の強みを訴求できます。
さらにYoutubeやSNSといったさまざまな媒体で公開できる点も魅力です。
動画であれば複雑な情報も伝わりやすいため、顧客の理解も深まりやすいです。
動画は電車や自宅など場所を気にせず視聴できるので、近年注目されているコンテンツとなっています。
動画コンテンツを制作するときはターゲットを明確にし、KPIを定めたうえで効果測定や分析をおこなう必要があります。
動画制作には少なからずスキルが必要なので、社内で対応できないときは外注への依頼も検討しましょう。
プレスリリース(Pr)
プレスリリースは、企業や自社商品・サービスなどのリサーチデータを配信するコンテンツです。
ニュースサイトやポータルサイトといったメディアにリサーチデータを共有することで、情報の拡散を狙うことができます。
ほかのメディアから被リンクをもらうこともできるため、SEO効果も得られます。
また、メディアからの拡散をおこなってもらうことにより、広告費のコストをおさえることが可能です。
注意点として、プレスリリースはリサーチデータの収集が難しく、必ずしもメディアから拡散されるわけではありません。
プレスリリースを成功させるためには、以下のようなポイントをおさえておくことが大切です。
- 内容がわかりやすいタイトル・リード文にする
- 信頼性の高いデータを記載する
- イメージがわかる画像・写真を掲載する
- 問い合わせ先を掲載する
以上のポイントをチェックし、最適なプレスリリースを作成しましょう。
コンテンツマーケティングの種類:決定段階
自社と他社の商品・サービスを比較検討した見込み顧客は、最終的な判断をするプロセスへと移行します。
こちらを「決定段階」といい、購買に進むかを決める重要な段階となっています。
見込み顧客を購買へと進めるには、商材の理解度を深められるコンテンツを用意することが大切です。
それでは決定段階で活用されるコンテンツについて解説します。
ブック(Bk)
ブック(Bk)は、物理的な書籍のことを指しています。
書籍は信頼性の高いコンテンツなので、見込み顧客を購買へと進められるきっかけとなります。
これまでのオンラインコンテンツとは異なり、出版や増刷には手間と時間がかかる点はデメリットです。
しかし、見込み顧客は書籍を通じて商材の理解を深められるため、購買すべき理由を明確にできます。
セミナーなど見込み顧客とコミュニケーションを取れる場所で書籍の配布をおこなうことで、リード獲得にもつながります。
eブック(Eb)
eブック(Eb)は、プレゼンテーションのような視覚的な情報を発信するコンテンツです。
ブックとホワイトペーパーの役割を兼ね備えており、パワーポイントなどのスライド資料として作られます。
見込み顧客はダウンロードをせずに商品・サービスの内容を理解できるので、顧客の行動ハードルを下げることが可能です。
また、コンバージョン獲得にもつながりやすいため、見込み顧客の購買を決定させる重要な要素となります。
ターゲットに有益な情報やノウハウなどをわかりやすくまとめることで、商材に対する見込み顧客の理解度を深められます。
eブックは顧客の反応を見ながら改善を加えていく必要があるので、複数のテーマを用意しながら比較するようにしましょう。
コンテンツマーケティングを成功させるためには?
これまでコンテンツマーケティングにおけるコンテンツの種類について紹介しました。
実際にコンテンツを駆使して、どのように成功へと導けば良いのか悩む方も多いでしょう。
コンテンツマーケティングを成功させるには「SEO対策」、「SNSによる宣伝活動」、「良質なコンテンツ制作」などが大切です。
詳細について説明するので、ぜひ参考にご覧ください。
SEO対策をおこなう
SEO対策とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンにコンテンツを上位表示させるための施策です。
「検索エンジン最適化」とも呼ばれており、コンテンツマーケティングを成功するには欠かせない要素です。
コンテンツを多くの顧客に見てもらうためには、検索上位に表示される必要があります。
コンテンツのSEO対策ができていない場合、検索エンジンから正しい評価をされなくなってしまいます。
コンテンツのSEO対策をおこなうには、ターゲットとなる顧客がどのようなキーワードで検索しているのかを調査しなければいけません。
キーワード内容から顧客のニーズを把握し、悩みや問題を解決するためのコンテンツ作成をおこなっていきます。
SEO対策には専門的なノウハウが必要になるので、自社で対策できないときは外注依頼をおこなう方法もあります。
SEOコンサルタントに依頼すれば適切なアドバイスをもらえるため、SEO対策をおこなうときは相談してみましょう。
SNSを活用して宣伝をおこなう
SNSを活用することで、コンテンツを発信しながら自社商品・サービスの宣伝ができます。
代表的なSNSにはTwitterやFacebook、Instagramなどがあり、コンテンツの拡散力がとても高いです。
これまで自社商品やサービスを知らなかったユーザーに情報を届けられるので、魅力的なコンテンツを発信することで認知度を高められます。
そのためには顧客が興味を持つコンテンツとは何かを考え、改善を繰り返していく必要があります。
コンテンツマーケティングにSNSを活用するときは、コンテンツの配信だけでなく広告出稿をすることも大切です。
SNSにはさまざまな広告が用意されているので、ターゲットに合わせて最適な広告出稿ができます。
しかし、はじめに想定したよりも拡散されない可能性もあります。
SNSからの拡散を狙うには、魅力的なコンテンツを配信するだけでなく、継続的な運用も大切です。
そのためコンテンツマーケティングにSNSを活用するときは、長期的な運用ができるリソース確保をしておきましょう。
良質なコンテンツ制作をおこなう
コンテンツマーケティングを成功させるには、良質なコンテンツ制作をおこなうことが大切です。
コンテンツはただ作ればいいものではなく、ターゲットとなる顧客を意識しながら丁寧に制作していく必要があります。
代表的なコンテンツにはウェブページがありますが、検索エンジンからの流入を意識するなら前述で説明したSEO対策をしなければいけません。
しかし、ノウハウがない状態で良質なコンテンツ制作をおこなうことは難しい作業です。
コンテンツを誰に、いつ、どんなタイミングで発信するのかを考えながら改善を加えていきます。
コンテンツ制作にはどうしても時間と工数がかかるので、もし自社内で対応できないときは外部の制作会社に依頼を検討しましょう。
コンテンツを公開する媒体にも種類がある
コンテンツマーケティングは、見込み顧客の購買段階に応じて最適なコンテンツを公開・提供をする必要があります。
コンテンツを公開する媒体として、以下のような種類が存在します。
- ペイドメディア
- オウンドメディア
- アーンドメディア
- マルチメディア
- 書籍
それでは各媒体の詳細や特徴について説明するので、コンテンツの公開をするときは参考にしましょう。
ペイドメディア
ペイドメディアは、代表的なトリプルメディアの1つです。
トリプルメディアとは、企業マーケティングにおいて中心となる3つのメディアを指します。
ペイドメディアは、Web広告やスポンサーシップなどを掲載する媒体のことです。
消費者に自社商品やサービスを認知してもらう役割があり、既存顧客や潜在顧客とも接点を作れます。
ペイドメディアは、広告費(ペイド(Paid))を支払うことで企業情報を発信します。
広告を掲載するには予算が必要なので、あらかじめ確保しておくことが大切です。
注意点として、ペイドメディアは一方的なコミュニケーションになりがちなので、ほかの媒体と組み合わせながらアプローチすることをおすすめします。
オウンドメディア
オウンドメディアは、自社運営のサイトやブログなどを指しています。
ペイドメディアと同じく、オウンドメディアもトリプルメディアの1つです。
自社で発行するパンフレットや広報誌もオウンドメディアに含まれますが、オンラインマーケティングではブログサイトを意味することが多いです。
自社サイトに商品やサービスを掲載することで、見込み顧客に情報を発信できます。
商品・サービスの認知度を高められるだけでなく、顧客との距離を縮められるので信頼性を高められます。
オウンドメディアがあれば、検索エンジンからの流入や広告配信、メルマガ配信、ニュースメディアへの配信も可能です。
顧客に有益な情報を提供するためにも、オウンドメディアをうまく活用しましょう。
アーンドメディア
アーンドメディアはトリプルメディアの1つであり、第三者の顧客が情報発信するメディアを指します。
代表的なアーンドメディアは、TwitterやFacebookといったSNSなどを指しています。
ほかには口コミサイトや掲示板サイトなども対象です。
ユーザー同士がつながることで情報が拡散されるので、幅広い顧客を獲得できます。
例えば自社商品・サービスを実際に購入した評価は、高い拡散力が発揮されます。
拡散力が高いほど、ブランド認知や商品・サービスの売上向上を期待できるでしょう。
注意点として、ネガティブな情報が拡散されると売上に悪影響を与えるので、リスクを十分に理解したうえではじめましょう。
マルチメディア
マルチメディアは、複数のコンテンツをまとめるシステムを指します。
代表的なコンテンツには、ウェビナーや動画配信(Youtube)、オンラインセミナーなどがあります。
複数のコンテンツを活用することで情報発信ができるので、幅広い世代の顧客を獲得できます。
とくに動画配信はユーザーが簡単に情報を理解できるため、商品やサービスの興味・関心を持ちやすいです。
しかし、複数のコンテンツを同時進行するには、運営管理の手間が増えることになります。
そのため運営体制を整えたうえでマルチメディアをおこなうようにしましょう。
書籍
書籍は、物理的なメディアを活用する方法のことです。
書籍を通じて、自社や商品・サービスの情報を伝えたいときに最適です。
顧客からの信頼は得られやすいですが、出版には手間と時間がかかります。
また、出版のために費用もかかるため、予算確保が必要です。
書籍の出版が難しいときは、eブックのようなコンテンツ発信もおすすめです。
決定段階にいる見込み顧客を購買へと進めたいときには、書籍をうまく活用しましょう。
コンテンツを発信するフォーマットの種類
コンテンツの発信には、さまざまなフォーマットの種類があります。
代表的なフォーマットとして、以下の4種類があります。
- ブログポストなどの「Web記事」
- ホワイトペーパーなどの「PDF」
- プレゼンテーションなどの「マルチメディア」
- 書籍などの「物理メディア」
それでは順番に解説します。
ブログポストなどの「Web記事」
Web記事は、ブラウザ上で閲覧できる記事として有効なフォーマットです。
「記事コンテンツ」とも呼ばれますが、記事を発信することで見込み顧客から興味・関心を得られます。
Web記事は多くのユーザーに内容を見てもらうために、検索エンジンによる上位表示を目指します。
検索エンジンに上位表示させることができれば、多くの見込み顧客に情報を届けられます。
また、SNSを活用することで、Web記事を読んでもらうことも可能です。
検索エンジンにWeb記事を上位表示させるには、SEO対策を実施する必要があります。
ターゲットとなる顧客がどのようなキーワードで検索エンジンから検索するのかを考え、抱えている悩みへの解決策を記事から提供することが大切です。
例えば「顔 シミ対策」と検索するユーザーは、顔にシミがあってなくすための対策方法を知りたいと考えています。
美容を専門とする企業であれば、適切な解決策を提示したうえでシミ対策におすすめな自社商品を宣伝することも可能です。
しかし、SEO対策のできたWeb記事を作成するには専門的なノウハウが必要不可欠です。
そのため自社で良質な記事を作ることが困難なときは、専門の制作会社に相談しましょう。
ホワイトペーパーなどの「PDF」
コンテンツマーケティングにホワイトペーパーを活用するときは、PDFを利用します。
PDFとは電子ファイルの1つであり、文字や図形、表などを印刷時のようにレイアウトをおこなうファイル形式です。
ホワイトペーパーは自社商品やサービスの情報をまとめて、ユーザーがPDFファイルをダウンロードできるように設定します。
ホワイトペーパーの資料をダウンロードするときは顧客が個人情報を入力するので、入力されたメールアドレスにメールマガジンを配信することも可能です。
情報を求めている顧客に対し、ホワイトペーパーは積極的に商品・サービスをPRできます。
有益な情報を提供することで読者の満足度を向上できるため、顧客育成にも役立ちます。
ホワイトペーパーには以下のような種類があるので、発信する情報に合わせて最適なものを選びましょう。
- 入門ガイド
- 調査レポート
- イベント
- ハウツー
- チェックリスト
- 啓蒙
- 用語
- フレームワーク
プレゼンテーションなどの「マルチメディア」
マルチメディアにはさまざまな用途があり、幅広い世代に発信できます。
代表的なプレゼンテーションでは、スライドショーや解説を通じて自社商品・サービスの情報を見込み顧客へアピールすることが可能です。
ほかにもウェビナーや動画配信などから情報発信をおこなうことで、幅広い見込み顧客を獲得できます。
しかし、良質なコンテンツでなければ、顧客の興味や関心を引くことは難しいです。
ターゲットとなる顧客情報を調査し、何を求められているのかを明確にすることが良質なコンテンツ作成の鍵となります。
書籍などの「物理メディア」
企業としての信頼性を高めたいときは、書籍などの物理メディアが有効な手段です。
書籍は自社商品・サービスの情報を伝えられるので、決定段階にいる顧客を獲得できます。
書籍の作成には手間と時間がかかるので、発信するときは入念な準備が必要です。
また、出版には初期費用がかかるため、事前に予算確保をしておかなければいけません。
見込み顧客を購買や申し込みへ後押しするときは、物理メディアをうまく活用しましょう。
コンテンツマーケティングを成功させるための手順
コンテンツマーケティングを成功させるためには、以下の手順で進めましょう。
- ペルソナを設定
- カスタマージャーニーを設定
- 購買プロセスを理解する
- コンテンツ設計・目標を設定
- コンテンツ制作・誘導を設定
- 効果を測定する
上記手順を理解することで、良質なコンテンツ作成や購買後の顧客ロイヤリティ向上、リピーター確保などが可能です。
それでは順番にチェックしましょう。
ペルソナを設定
自社商品・サービスを購買や申し込みへとつなげるには、ペルソナを設定することが大切です。
ペルソナとは、自社にとって理想的な人物像を指します。
氏名や年齢、性別、職業など実際に存在するかのような人物像を設定することで、顧客が求めているニーズを明確にできます。
ペルソナが具体的であるほど、効果的なコンテンツ作成が可能です。
ペルソナの設定をするときは、以下のような表に落とし込みながら考えましょう。
氏名 | |
年齢 | |
性別 | |
職業 | |
家族 | |
住所 | |
性格 | |
趣味 | |
悩み事 | |
叶えたいベネフィット |
カスタマージャーニーを設定
ペルソナの設定後、カスタマージャーニーを設定していきましょう。
カスタマージャーニーとは「顧客の旅」という意味があり、顧客が自社商品・サービスの購買や申し込みへと進む道筋を可視化するものです。
カスタマージャーニーを可視化した図を「カスタマージャーニーマップ」といいます。
カスタマージャーニーを選定するときは、ターゲット層の選定から購買まで一連の流れを設計します。
フェーズごとにどのような工程が求められるのかを判断できるため、最適なアプローチが可能です。
また、カスタマージャーニーマップによって全体を可視化することで、対応すべきことが理解できます。
カスタマージャーニーマップを設計するときは、以下のような表に落とし込みながら考えましょう。
課題・興味・関心 | 情報収集 | 比較検討 | 購入 | 共有・拡散 | |
フェーズ | 気になること悩み事 | 解決策を調べる | 商品・サービスの比較 | 購入の決断 | 使用感のシェア |
インサイト | 問題に悩む | 解決策を見つけたい | 他社商品・サービスについて知りたい | 評判やほかの利用者の声を知りたい | 実際の使用感を伝えたい |
コンテンツ | Webページ、ランディングページなど | 悩みを解決するためのコンテンツ作成 | ランキング、比較ページ | Webページ、ランディングページなど | Webページ、ランディングページなど |
メディア | 自社サイトSNSYoutubeなど | 自社サイトSNS | 自社サイトSNS | 自社サイトSNS | SNS |
購買プロセスを理解する
カスタマージャーニーマップの作成後、図をもとにターゲットとなる顧客が購買するまでの手順を理解しましょう。
認知・検討・比較・決定のプロセスを把握することで、顧客が購入に至るまでの施策が具体化できます。
各プロセスに問題があるときは、それぞれの改善点を見つけていきます。
改善点を見つけたあとは、顧客の懸念となっている部分を直していきましょう。
コンテンツ設計・目標を設定
続いて顧客のニーズをもとに、どんなコンテンツを作るのかを設定します。
例えば検索エンジンからの流入を狙うときは、Webページの作成が最適です。
ターゲットとなる顧客の悩みから想定される検索キーワードを考え、解決できるコンテンツを作成します。
作成するコンテンツを決めたら、目標となるKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。
KPIは目的ごとに設定することで、設定や計測がしやすくなります。
以下は例となるので、ぜひ参考にご覧ください。
コンテンツの種類 | KPI |
集客コンテンツ | 検索流入数、SNS流入数、PV・UU・セッション数 |
育成コンテンツ | PV・読了率、製品ページへの送客数 |
顧客向けコンテンツ | PV・読了率、シェア数、外部リンク獲得数 |
コンテンツ制作・誘導を設定
目指すべき目標を決定後、コンテンツ制作をおこなっていきます。
コンテンツの種類によって目的は異なるので、最適なフォーマットを選ぶ必要があります。
代表的なフォーマットの制作方法をまとめたので、目的に合わせてご覧ください。
コンテンツ | 制作方法 |
Webページ | ターゲットとなる顧客の検索意図を反映したSEOコンテンツの制作。検索エンジンからの集客なので、SEO対策が必要。 |
ホワイトペーパー | 自社商品・サービスの情報をまとめたダウンロードコンテンツの制作。印刷時のようなレイアウトで簡潔に情報をまとめる。 |
動画・SNSコンテンツ | Youtube、TikTok、Twitter、Facebook、Instagramなどを活用した動画・テキスト・画像によるコンテンツ制作。SNSに合わせて最適なコンテンツ制作をおこなう。 |
メールマガジン | 獲得しているメールアドレスに自社商品・サービスの情報を配信。顧客に対して有益な情報を配信する必要がある。 |
プレスリリース | 自社商品・サービスのリサーチデータの作成。リサーチデータの収集が必要。 |
効果を測定する
コンテンツの配信後、効果を測定していきます。
コンテンツを通じて顧客から得た効果を測定することで、次回の改善点が見つかります。
コンテンツ設計時に設定したKPIをもとに、実際の数値との差をチェックします。
KPIの達成ができていなかった場合、必要な施策をリスト化してまとめましょう。
コンテンツマーケティングにおすすめのCMS3選
コンテンツマーケティングをはじめるときは、CMSの活用がおすすめです。
CMS(Contents Management System)とは、コンテンツを構成する内容を保存・管理できるシステムです。
手間をかけずにコンテンツ制作ができるため、ノウハウがない企業でもすぐにコンテンツマーケティングをはじめられます。
こちらでは、コンテンツマーケティングにおすすめのCMSを3つ紹介します。
詳細や特徴について説明するので、ぜひ導入を検討してください。
1.WordPress
WordPressは、世界的に広く使われているオープンソース型のCMSです。
プログラミング知識がなくてもWebサイト・ブログサイトを簡単に構築できます。
また、プラグイン機能を使うことで必要な機能を拡張することもできます。
さらにテーマ機能を利用すると、企業に合わせたサイトデザインに変更可能です。
使いやすさとカスタマイズ性を重視するなら、WordPressの利用をおすすめします。
2.WiX
WiXは、クラウド型のCMSです。
WordPressと同じく、HTMLやCSSといったプログラミングコードがわからなくてもサイト構築が可能です。
サイトにさまざまな機能を組み込めるので、コンテンツ制作に役立てられます。
世界で1億人以上の利用者実績があるため、信頼性の高いCMSを利用したい方におすすめです。
3.Ameba Ownd
Ameba Owndは、ABEMAを運営する株式会社サイバーエージェントが開発したCMSです。
パソコンをはじめ、スマートフォンからホームページを作成できる点が特徴です。
ブログ更新やSNS連携機能などもあるため、SNSのコンテンツ発信もできます。
分析ツールと連携することもできるので、コンテンツ配信の成果をチェック可能です。
デバイスを選ばず手軽に利用できるCMSを選びたい方は、Ameba Owndがおすすめです。
コンテンツマーケティングで売上向上を目指しましょう
今回は、コンテンツマーケティングにおけるコンテンツの種類について詳しく解説しました。
コンテンツマーケティングは各プロセスに合わせて、最適なコンテンツを選ぶことが大切です。
また、自社商品・サービスの特徴を理解しながら、相性の良いコンテンツを判断しなければいけません。
コンテンツマーケティングを成功させるには、SEO対策やSNSの宣伝、良質なコンテンツ制作などをおこないましょう。
ぜひコンテンツマーケティングを駆使しながら、自社商品・サービスの売上向上を目指してください。