コンセプトをくみ取った「かっこいい」動画制作に信頼
●団体名:一般社団法人パーソナルスタイリスト協会
●お名前:代表理事『五十嵐かほる』様
●設立:2008年10月21日
目次
「良い動画を作る」周囲の評判を元に。ファッションアワードの動画制作を依頼
ー 今回、制作をご依頼なさったのは、どのような位置づけの動画だったのでしょうか。
五十嵐かほる氏(一般社団法人パーソナルスタイリスト協会代表理事、以下五十嵐氏):2021年に実施された「ユニコーンファッションアワードin JAPAN」というコンテストがあり、私どもの協会で、プロデュース・運営を担当しました。今回は、このアワードに関する動画全般をお願いしています。
ー そちらのコンテストについて、改めて詳細などを教えていただけますか。
五十嵐氏:「ユニコーンファッションアワードin JAPAN」は、U35限定のデザイナー・ブランドを発掘するプロジェクトです。細くて背の高いモデルが勢ぞろいする通常のコレクションとは異なり、SDGsを強く意識したファッションコンテンツなど、時代にあった新しさを取り入れています。
今回のアワードでは、「The ONE」というコンセプトのもと、「ファッションを限られた人のものにしない」というメッセージを掲げました。予選では、LGBTQ、ハンディキャップドパーソン、アニメキャラクターやバーチャルヒューマンといった個性あふれるモデルたちが同じステージに登場しています。ミラノの特設会場では、予選を通過したファイナリストたちによる、一日限りのショーも公開されました。
ー アワードの動画制作を依頼したきっかけとしては、何かあったのでしょうか?
五十嵐氏:もともと何かつながりがあったわけではないんです。確か、何か大勢が集まる場に、今回動画制作を担当してくれた宇田川さんやお仲間の方たちがいて、紹介されたのが最初の出会いです。宇田川さんが過去に作った動画を、たまたま私も周囲の人間も見たことがあって、それが素敵だったんですね。「ああ、あれを作った人ね」という感じで、それから知り合いに聞いたら他にもすごく良い動画を作る方だと聞いたんです。今回の依頼にあたってはいくつかサンプルも送っていただいて、最終的に動画制作全般をお願いすることに決めた、という流れです。
初めての経験だらけの試み。疑問をひとつひとつ解消しながら制作を進行
ー 制作にあたって、苦労した点や大変だった点はありますか?
五十嵐氏:この時は、私自身初めての経験が多かったんです。最先端の技術を用いた4Dの撮影だったり、ミラノとのやり取りだったり、トライアンドエラーを繰り返しながらすすめていました。
そういう意味では、もしかすると彼の方もどういうふうに作るのか、最初は不安もあったかもしれないですが、疑問や気になることを率直に伝えあって仕事をすることができたので、お互い納得しながら制作することができたと感じています。
ー コンセプトなどはどのように共有していったのでしょうか。
五十嵐:ガンガンキャッチボールをして議論した、説明した、というよりは、「The ONE」という今回のコンセプトをきちんと理解してくみ取った上で制作してくれた、という感じですね。
例えば、今回は健常者だけ、車椅子の方だけ、LGBTQの方だけ…といった壁を作らずに、みんなが同じステージに登場しているものにしたかったのですが、そういう思いが動画にしっかり反映されていると感じます。それから、アニメーションだったり4Dだったり、今回の試みのひとつである「日本が誇る最先端テクノロジーを活用する」という点についても、しっかりと動画の中で表現して、最終的に見ていただいたような動画になりました。
ー 制作にはどのくらいの期間がかかっていますか?
五十嵐:最初の撮影から、最後の動画完成まで、およそ3カ月くらいでしょうか。動画自体は1本ではなく、オーディション用の動画や、予選後のミラノで流す動画など、尺や内容が異なるものが複数必要だったので、途中でそれぞれ作りながらすすめていただきました。ほかにもTikTokでのライブ配信などもあったのですが、それぞれきちんと作り分けて対応してくれたので、安心してお任せすることができました。
完成品に「かっこいい!」広い視点で求めるものをくみ取ってくれた
ー 完成した動画をご覧になって、どのように感じましたか?
五十嵐氏:「かっこいいじゃない!」というのが最初の感想です。周囲にいる自分の知り合いにも見せたところ、やはりかっこいいという感想がとても多かったですね。そうでしょう、という感じで、私もなんだかうれしく思ったのを覚えています。
ー 周囲からの評判も良かったのですね。例えば、動画制作の依頼を考えている企業があるとして、今回の制作チームに関するおすすめのポイントなどがありましたらお願いいたします。
五十嵐:私の場合、仕事の目的によって、タイプの異なる動画をいろいろなところに頼むことが多いのですが、まず、かっこいい動画を作りたい方には本当におすすめですね。こちらが目指したいものをきちんと理解した上で、かっこよく作るためにはどうしたらよいかを、しっかり考えてくれるんです。映像の視点やカメラワークに加えて音楽のセンスもとても良いなと感じていて、私がいいなと思うものを随所に使ってくれました。
それから、こちらから細かく指定をしなくても、意図をくみ取って、確認しながら制作していただける点もいいなと感じました。業者さんによっては、撮影や編集をお願いする際に、かなり細かくこちらで指定をしないとうまくいかない場合があります。何秒から何秒の間にこうしてああして…と一つ一つ伝えないとならないケースは、こちらも大変なんですね。そういう点で、今回、広い視点で求めるものをくみ取ってくれたので、とてもやりやすかったですね。
実際に、動画を作れる人を探していた知人がいたので、彼個人に声をかけたこともあるんです。動画撮影や編集の領域で相談された際は、若いけどすごくいいものを作る人がいるよ、と紹介していますね。
4D撮影を駆使した新たな展開も。一緒によいものを作っていきたい
ー パーソナルスタイリスト協会として、今後やってみたいこと、将来への展望などありましたらお聞かせください。
五十嵐氏:パーソナルスタイリスト協会は、メディアに出る方だけではなく一般の方も対象に、服装選びなどを通じて、その人自身をより素敵にするイメージコンサルティングのようなお手伝いをしています。
今年の10月で設立してから15年になるのですが、仕事の幅も広がり、協会としていろいろな活動に携わるようになってきています。
例えば、今年の5月にG7が広島で開催されるんですが、それにあわせてデジタル・技術大臣が集まる会合があり、関連する動画をプロデュースさせていただきました。
今回のファッションアワードでご協力いただいた4D撮影ができるスタジオと一緒に組ませていただいたのですが、当時よりも映像が鮮明になり、よりリアリティある動画を制作できるようになっています。
この4D撮影技術を活用して、プロのモデルさんや俳優さんに限らず、今後、一般の方が自分のブランディングやプロデュースができるツールとして、今後何かご提案できないかなと考えています。
ー 具体的に、想定している活用方法などはありますか?
五十嵐氏:例えば、名刺にQRコードをつけ、スマホを通して見てもらうと、4D撮影した人物が登場し、ご提案したい服装を身に着けて商品の説明をしたり、ユーザーがさわって見たい角度に動かしたりすることも可能です。企業の経営者など、人前に出る機会が多い方には、他にもいろいろと活用できる方法があると思っています。
今後、また撮影などの必要がある場合はまたお手伝いいただいて、一緒にいいものを作れるとうれしいですね。